遺品整理の費用相場|間取り別の目安と金額が変わる理由

遺品整理の費用相場|間取り別の目安と金額が変わる理由

見積もりを取る前に、だいたいの金額を知っておきたい。そう思って調べると、同じ間取りなのに数万円から数十万円まで幅のある数字が出てきて、かえって不安になる。結論から書くと、遺品整理の費用は間取りだけでは決まらず、物量・建物の条件・オプションの三つで動く。だから幅のある数字にしかならない。ここでは公表されている料金表を並べて、どこで金額が変わるのかを見ていく。

間取り料金相場(みんなの遺品整理)作業人数の目安作業時間の目安
1R・1K30,000〜80,000円1〜2名1〜2時間
1DK50,000〜120,000円2〜3名2〜4時間
2DK90,000〜250,000円2〜5名2〜6時間
2LDK120,000〜300,000円3〜6名3〜8時間
3LDK170,000〜500,000円4〜8名5〜12時間
4LDK以上220,000〜600,000円4〜10名6〜15時間

公表されている相場の中身

上の表は、業者紹介サイトのみんなの遺品整理が「遺品整理の費用相場は1R・1Kで30,000円~80,000円程度となっていますが、荷物の量や周辺環境などによっても異なります。」として掲載している料金相場から抜き出したものだ(2026年3月21日更新時点)。同サイトは算出根拠として、掲載する800社以上の業者のホームページと3万人以上の利用金額データを挙げている。

これは「紹介サイトがまとめた業者価格帯」であって、公的な統計ではない。参考にはなるが、この幅の中に必ず収まると考えないほうがよい。同サイト自身も、ゴミ屋敷のような状態や特殊清掃が必要な場合は料金が変わると注記している。

個別の業者が出している数字も見ておきたい。遺品整理プログレスは基本料金の目安として1K 15,000円(税込)〜、1LDK 30,000円(税込)〜、2LDK 60,000円(税込)〜、3LDK 105,000円(税込)〜、4LDK 165,000円(税込)〜を掲載している(2026年7月時点)。「〜」が付いた下限であって、この金額で終わるという意味ではない点は読み違えたくない。

金額が動く三つの要素

間取りが同じでも金額が変わるのはなぜか。みんなの遺品整理は、荷物の量が多い場合は処分にかかる労力が大きくなるため費用も高額になるとし、建物の構造や周辺環境も反映されるとして、エレベーターのないビルなどは作業にかかる手間や人数が増えると説明している。

整理すると、動くのは次の三つだ。物量は同じ2DKでも倍以上の差になる。建物とアクセスはエレベーターの有無、階数、トラックを停められる位置、廊下や階段の幅。オプションは供養、特殊清掃、ハウスクリーニング、遺品の配送など。これらは基本料金と別建てになることが多い。

たとえば遺品整理プログレスの場合、提携寺院や自社施設での合同供養は「合同供養は基本サービスに含まれます。」としつつ、供養する遺品は段ボール2個までが無料で3個目から有料と説明している。何が基本料金に含まれるかは会社ごとに違う。

追加請求はどれくらい起きているか

見積もりより高くなる、という不安は根拠のないものではない。みんなの遺品整理が実施した利用実態調査では、見積もり提示額と最終請求額の差について「約半数(47.2%)が少なからず追加請求された経験がある」という結果が出ている。同サイトは、20万円以上の高額請求という回答もあったとしている。

これは同社が自社サービスの利用を勧める文脈で示している調査であり、業界全体の統計として扱うことはできない。ただ、見積もり額で終わるとは限らないという前提で契約に臨むのは妥当だ。

⚠️ 見積もり時に確認しておきたいこと
国民生活センターは不用品回収サービスについて、見積もりを取るときのポイントとして、追加料金の有無を確認する、作業内容と料金を明確に出してもらう、キャンセル料を確認する、といった点を挙げている。同センターは「作業中や作業終了後に、事前に聞いてない高額な料金を請求された場合は、後日納得した金額で支払う意思があることを示しつつ、その場での支払いを断りましょう。」とも案内している。

費用を抑えたいときにできること

値引き交渉より効くのは、作業量そのものを減らすことだ。自分で運び出せる小物や衣類を先に処分しておくと、トラックの台数や作業人数が変わる。自治体の粗大ごみ収集を使える物を先に出しておくのも同じ効果がある。

買取に回せる物がある場合、その分が差し引かれることもある。ただし査定額は物によるので、買取ありきで見積もりを甘く見るのは避けたい。

複数社から見積もりを取るのは、金額を下げるためだけではない。作業範囲の書き方を比べると、どこまでが基本料金かが見えてくる。同じ「一式」でも中身が違う。

費用は誰が負担するのか

みんなの遺品整理は「基本的に、遺品整理の費用は法定相続人が支払います。」と説明している。相続人が複数いる場合の分担は、話し合いで決めるのが実際のところだ。

相続放棄を検討している場合は、費用の負担より先に確認すべきことがある。民法921条1号は、相続人が相続財産の全部または一部を処分したときは単純承認をしたものとみなすと定めている(保存行為等を除く)。放棄の可能性があるなら、業者に依頼する前に弁護士・司法書士へ相談したい。

よくある質問

ワンルームの遺品整理はいくらぐらいかかりますか?

みんなの遺品整理が示す相場では1R・1Kで30,000〜80,000円程度、遺品整理プログレスの基本料金の目安では1Kが15,000円(税込)〜となっている。物量が少なく搬出しやすい条件なら下限に近づき、物が多い、エレベーターがない、といった条件が重なると上振れする。正確な金額は現場を見てもらってからになる。

遺品整理に補助金や公的な支援はありますか?

遺品整理そのものに全国共通の補助制度は確認できなかった。一方で、高齢者や障害のある方を対象にごみ出しを支援する制度は、自治体によって用意されている場合がある。生活保護を受給している世帯の扱いも含めて、お住まいの市区町村の福祉担当窓口に確認するのが確実だ。

見積もりは無料ですか?

無料としている会社が多いが、全社が無料と断定はできない。遺品整理プログレスは相談・見積もりを無料としている。出張費や見積もり後のキャンセル料が発生するかは会社ごとに異なるため、訪問を依頼する前に電話で確認しておきたい。

料金表を並べて分かったのは、幅が広いのは業者が不誠実だからではなく、現場の条件がそれだけ違うからだということだった。幅の理由が分かると、見積書の読み方も変わってくる。

まとめ

遺品整理の費用相場は、みんなの遺品整理の掲載値で1R・1Kが30,000〜80,000円、2LDKが120,000〜300,000円、4LDK以上が220,000〜600,000円。個別業者では1K 15,000円(税込)〜という例もある。いずれも「〜」の付いた目安で、物量・建物の条件・オプションで動く。

同サイトの調査では約半数(47.2%)が追加請求を経験したという結果も出ている。見積もりの段階で、追加料金の有無・作業範囲・キャンセル料を書面で確認しておきたい。相続放棄を検討している場合は、依頼そのものの前に専門家へ相談する順番になる。

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