不用品回収の見積もりを取ると、同じ荷物でも会社によって金額がまるで違う。7万円と9万円で迷った、という相談が知恵袋にも並んでいる。結論から書くと、相場が読みにくいのは料金の数え方が「トラック1台いくら」と「1点いくら」の2通りあり、そこに出張費・階段作業・家電リサイクル料金が別勘定で乗るからだ。この構造を先に押さえると、提示額の妥当性を自分で検算できる。
| 数え方 | 目安 | 向いている量 |
|---|---|---|
| 軽トラック1台(積み放題・パック) | 8,000〜25,000円 | 1R〜1K分をまとめて |
| 1.5tトラック1台 | 34,800〜60,000円 | 1DK程度 |
| 2tトラック1台 | 50,000〜80,000円 | 2DK程度 |
| 単品回収 | 1,000〜10,000円/点+出張費 | 数点だけ |
※金額はすべて税込。出典は本文で挙げた各社の公表値で、2026年7月時点の掲載内容にもとづく。
不用品回収の相場は「トラック1台いくら」で決まる
荷物が多いときの主流はトラック単位のパック料金だ。公表されている水準を並べると、次のようになる。
| 出典 | 軽トラック | 大型トラック |
|---|---|---|
| くらしのマーケット | 1台8,000〜15,000円(掲載相場) | 2トントラックは別カテゴリ |
| エコノバ | 1.5万〜1.8万円程度 | 1.5t:4万〜6万円/2t:5万〜8万円 |
| 粗大ゴミ回収本舗 | Sパック9,800円〜 | Mパック34,800円/Lパック54,800円 |
| パワーセラー | 軽トラック満載パック25,000円 | 2tトラック満載パック50,000円 |
エコノバの解説ページは「この軽トラック積み放題サービスの料金相場は、概ね1.5万円から1.8万円程度となっています。」としている。一方、粗大ゴミ回収本舗は自社の調査として「東京近郊(東京・神奈川・埼玉・千葉)の不用品回収業者150社の調査では、軽トラックパックは13,000円〜20,000円ほどが相場です。」と書いており、同ページでは東京15,000〜20,000円、神奈川14,000〜19,000円、埼玉13,000〜18,000円、千葉14,000〜19,000円という内訳も示されている。同じ「軽トラック1台」でも、調査主体によって1万円前後の開きがある。
相場の幅は「何が含まれるか」の差
金額の幅は値引き競争というより、パックに含める作業の差から生まれている。パワーセラーは軽トラック満載パック25,000円について、含まれるものを搬出作業費・車両費・出張費と明示したうえで、「軽トラックに載る量でも、以下のような場合には、多少料金が上がる場合もございます。」として、家具を解体して超満載で積む場合、処分困難な品が多数含まれる場合、袋詰めや箱詰めを長時間代行する場合を挙げている。人手についても「お客様のお手伝いがいただけず、スタッフが2名必要な場合は追加スタッフ1名分6,000円で承ります。」と条件を書いている。
つまり、安いパックほど「自分で運び出し口まで出しておく」「片付けは済ませておく」という前提が強い。見積もりを比べるときは、金額の隣に前提条件を書き写すと差が見える。
単品なら1点いくらで足し算する
点数が少ないときはトラック単位より単品のほうが安い。パワーセラーの公表価格では、液晶テレビ1,000円、洗濯機5,000円、170L未満の冷蔵庫6,000円、3〜4ドアの冷蔵庫10,000円といった具合に品目ごとの単価が並ぶ。ここに最低出張料金が乗る構造なので、1点だけ頼むと割高になりやすい。
エコノバの価格表では、一人暮らし向けの冷蔵庫が3,000円〜、ファミリータイプが8,000円〜、シングルベッドが5,000円〜となっている。出張の下限もあり、パワーセラーの料金表には「※合計金額が8,000円〜10,000円のお客様からの出張となります。」と書かれている。数点なら単品、5〜6点を超えるならトラック単位、というのがおおまかな分かれ目になる。
家電4品目とリサイクル料金は別勘定
相場から外れる原因になりやすいのが家電4品目だ。エアコン・テレビ・冷蔵庫/冷凍庫・洗濯機/衣類乾燥機は家電リサイクル法の対象で、メーカーが定めるリサイクル料金が発生する。粗大ゴミ回収本舗は、軽トラックパックのデメリットとして「家電が含まれる場合、費用がかさんでしまう(家電リサイクル法により)」という点を挙げている。
ただし、この扱いは会社によって違う。パワーセラーの料金表には単品価格の下に「※上記の金額とは別に『家電リサイクル料金』がかかることはございません。」という注記があり、表示価格に織り込まれている形だ。「家電の分は別料金か、それとも込みか」は必ず見積もり時に聞いておきたい。リサイクル料金そのものの額はメーカーと大きさで決まり、家電リサイクル券センターの再商品化等料金一覧で調べられる。冷蔵庫の内訳は別記事で詳しく扱った。
国民生活センターは、無許可業者の広告について「定額パック××円」などと安価な料金を表示しながら、実際には基本料金の他に人件費や廃棄費用等さまざまな名目で追加料金が発生していると注意喚起している。相場を下回る表示価格を見たら、その金額に何が含まれ、何が別料金なのかを見積書で確定させてから依頼したい。
よくある質問
一人暮らしの部屋を空にすると相場はいくらですか?
1R〜1K程度なら軽トラック1台に収まることが多く、公表値では8,000円から25,000円の範囲に収まる。粗大ゴミ回収本舗のSパックは1K程度が目安で9,800円〜、パワーセラーの軽トラック満載パックは25,000円だ。家電4品目が含まれるときにリサイクル料金が別途かかるかどうかは会社によって異なるので、見積もり時に確認したい。
不用品回収の料金が安くなる時期はありますか?
今回確認した4社の公表ページには、季節による料金差を明記したものは見当たらなかった。一方でキャンペーン割引は複数の会社が実施しており、エコノバの解説ページはキャンペーンを利用すれば1万円以下になることもあるとしている。時期そのものより、依頼先のキャンペーン有無を確認するほうが効きやすい。
見積もりが高いと感じたら断ってもよいですか?
断ってよい。国民生活センターは、当日は作業前に改めて料金や作業内容を確認し、見積もりからの変更を提案されて納得できない場合は作業前にきっぱりと断るようアドバイスしている。作業が始まってからでは荷物を下ろす下ろさないの話になりやすいので、判断は作業前に済ませたい。

まとめ
不用品回収の相場は、軽トラック1台で8,000〜25,000円、1.5tで34,800〜60,000円、2tで50,000〜80,000円というのが公表値から見える幅だ。単品なら1点1,000〜10,000円に出張費が乗る。幅の正体は含まれる作業の差なので、金額だけを横並びにしても比較にならない。
見積もりを取るときは、総額のほかに「どこまで自分でやるのか」「家電4品目のリサイクル料金は含まれるのか」の2点をメモしておきたい。この2つを揃えると、はじめて社ごとの数字が同じ土俵に乗る。










