借りたスーツケースが空港で壊れて戻ってきたら、修理代を請求されるのか。各社の規定を読むと、通常の使用で生じた破損は無償という点はおおむね共通している。ただし紛失・盗難、内部の汚れ、故意や重過失は対象外というところで差が出る。実際の条文で確認していく。
各社の補償の比較
| サービス | 通常使用の破損 | 過失がある場合 | 紛失・盗難 |
|---|---|---|---|
| アールワイレンタル | 無償(損害保険加入済み) | 内部の汚れは対象外 | 商品代金を請求 |
| レンティオ | 無償 | 2,000円を上限 | 販売金額の100%を上限 |
| ククレンタル | 無償(保証金不要) | 故意・重過失は貸出時の価値で弁償 | 弁償の対象 |
| エース直営レンタル | 無償保証 | 故意・不適切な使用は対象外 | 証明書があれば利用代金のみ |
| JALエービーシー | 自然の擦り傷は無料 | 安心補償500円/個の加入が前提 | 補償対象外 |
通常使用の破損は無償が基本
アールワイレンタルは「弊社レンタルスーツケース・旅行用品は、全て損害保険加入済み商品となります。ご使用中の破損やキズ、汚れ等は、無償になっておりますので、 安心してご利用ください。」としている。ククレンタルも「ククレンタルでは、レンタルスーツケースが破損・汚損・紛失した場合でも、お客様に過失がなければ、 修理代・弁償金はかかりません。」とし、保証金も求めないとしている。
レンティオは金額で線を引いている。「スーツケースのレンタル期間中はお客様に過失のない故障には修理費など一切請求いたしません。過失により破損された場合も免責費は2,000円まで。それ以上のご負担はありません。」という条件だ。落下など自分の過失があっても2,000円で止まる。
破損証明書が要るかどうかが分かれる
航空会社に預けて壊れた場合、破損証明書(Damage Report)の扱いが社ごとに違う。アールワイレンタルは、到着地で異常があればラゲージ・クレームカウンターで破損証明書を受け取り、返却時にケース内に入れるよう案内している。そのうえで「破損証明書の取得が行えない場合でも、無償修理の対応となりますので、ご安心下さい。」としている。
ククレンタルはさらに踏み込み、「当店では、お客様の利便性を考慮して、 破損証明書(Damage Report)の提出も不要 とさせていただいております。」としている。レンティオは逆に、証明書があると負担が消える仕組みだ。「航空会社・空港側起因の破損については、空港からの破損証明書をご提示いただければ、賠償費用(2,000円)は請求いたしません。」としている。
ククレンタルは、破損証明書は税関を通る前の手荷物サービスカウンターで発行してもらえるとし、税関を通ってしまうと発行はほぼ不可能になると説明している。荷物を受け取ったら、その場でキャスター・取っ手・本体の亀裂を確認したい。
紛失と盗難は別枠
ここが最も重い。アールワイレンタルは「スーツケースを紛失・盗難などでご返却頂けない場合、商品代金をご請求させていただきますので、予めご了承ください。」としている。レンティオも「紛失・ロストバゲージに遭ってしまった場合、レンタル料金とは別に、製品の販売金額の100%を上限とする支払いが必要になります。」としている。
ただし証明書があれば救済される社もある。エース直営レンタルは、盗難・火災事故にあった場合について「盗難証明書、被災証明書をご用意いただければ、 お客様の責任を問いません。ご利用代金のみの請求となります。」としつつ、「証明できる書類の無い場合は、商品の修理費用または市場購入価格をご請求いたします。」としている。海外で盗難に遭ったら、まず現地警察で証明書を取ることになる。
任意加入の補償がある社
JALエービーシーは補償をオプションにしている。「レンタル期間中の破損等に対応した安心補償サービスが、1個につき500円でお申し込みいただけます。」とし、加入すれば「破損等があっても、お客様に一切ご負担はございません」としている。ただし「盗難・紛失については補償対象外となります。」とあり、未加入の場合は「角のへこみ、陥没、亀裂等は、安心補償にご加入でない場合、修理代金はお客様負担の有料となります。」とされている。同社のスーツケースレンタルは現在申し込みを一時休止中だ。
よくある質問
空港で壊されたら誰が請求するのですか?
アールワイレンタルは、破損証明書を返却時にケース内に入れれば同社から航空会社に直接請求するとしている。利用者が航空会社とやり取りする必要はない。
中身が汚れたら弁償になりますか?
アールワイレンタルは内部の汚れを損害補償の対象外とし、不注意で汚した場合はクリーニング代を請求するとしている。液体や割れ物は袋に入れて分けておきたい。
海外旅行保険で賄えますか?
契約内容による。ククレンタルは、航空会社に補償対象外と言われた場合でも契約した海外旅行保険に損害を請求できることがあるとし、事前に保証内容を確認するよう案内している。加入している保険の約款を先に読んでほしい。
まとめ
レンタルスーツケースの破損は、通常使用の範囲なら各社とも無償だ。分かれるのは破損証明書が要るかどうかと、紛失・盗難の扱い。海外に行くなら、盗難時に証明書を取れるかまで想定しておきたい。











