洗濯機がカビ臭いときの洗濯槽掃除|メーカーは酸素系も重曹も「使うな」としている

洗濯機 カビ臭い 洗濯槽 掃除

洗濯物が生乾きのような臭いになる。洗濯槽の掃除といえばオキシクリーン(酸素系漂白剤)や重曹が定番だが、日立は自社の洗濯機についてこれらを「使用しないでください」としている。理由は洗浄力ではなく泡と詰まりとサビ——つまり故障につながるからだ。この記事では、メーカーが実際に案内している方法と、その理由を整理する。

洗剤日立の案内理由
洗濯槽用の塩素系漂白剤使える推奨されている
衣類用の塩素系漂白剤
(ハイターなど)
使える同上
酸素系漂白剤
(オキシクリーンなど)
使えない泡立ちで排水異常・泡漏れ
重曹使えない溶け残りで排水経路が詰まる
クエン酸使えない金属部分が腐食してサビる

※日立の案内による。他メーカーの製品については、お使いの機種の取扱説明書を確認してください。

定番とされている方法が否定されている

順に見ていきたい。いずれも日立が自社製品について公表している内容だ。

酸素系漂白剤(オキシクリーンなど)

同社は「酸素系漂白剤は泡立ちが多く、排水異常や泡漏れを起こす可能性があります。故障の原因になるのでご使用はお控えください」としている。

汚れが落ちないから、ではなく泡の問題だという点が重要だ。いわゆる「オキシ漬け」で大量の泡が出るのは、まさにこの性質による。

重曹

同じページで「重曹は洗浄力が比較的弱く、洗濯機を掃除するためには多くの分量を必要とするため、溶け残る可能性があります。水道水の水質が硬水寄りの地域では、溶け残った重曹がさらに固まり、排水経路が詰まる恐れがあります」としている。

別ページでも「重曹は水に溶けにくいため、排水ホースが詰まり水漏れを起こしたり、故障の原因になったりするため使用できません」と明記されている。

クエン酸

これも使えない。「クエン酸は酸性のため、洗濯槽の金属部分が腐食してさびてしまうおそれがありますので使用しないでください」としている。

ただし例外もあり、同社は「すすぎ剤(レノアクエン酸in)は、使用可能です」としている。洗濯槽の掃除に使うのが不可ということだ。

粉石けんも条件つきで、「天然油脂の粉石けん(エコ洗剤・オーガニック洗剤)は水に溶けにくいため、排水ホースが詰まり水漏れを起こし、故障の原因となります」としている(ドラム式)。

では何を使うのか

日立が挙げているのは塩素系だ。使えるものは3つある。

衣類用のハイターでも代用できるという点は、知っておくと出費を抑えられる。

使用量にも指定がある。同社は「使用量が表示されていない場合は、500mLを目安に入れてください」(タテ型)とし、ドラム式については「使用量が表示されていない場合は、200mLを目安に入れてください」としている。タテ型とドラム式で量が違う

⚠️ 槽洗浄の前に確認すること

コースと頻度は決まっている

槽洗浄は専用コースで行う。日立のタテ型には2つある。

3時間コース——「においの発生を抑制したいときに使用します」。定期的な手入れ用だ。

11時間コース——「洗濯槽や洗濯物に汚れが付着したときや、においが気になるときに使用します」。すでに症状が出ている場合はこちらになる。

1回で落ちなくてもよいとも書かれている。同社は「1回の槽洗浄で汚れが落としきれなかった場合は、何度か槽洗浄を繰り返してください」としている。

頻度の目安も明確だ。

条件頻度
自動おそうじ機能を設定している3〜4か月に1回
自動おそうじがない・設定していない1〜2か月に1回

ドラム式には「槽洗浄15分(槽洗い)コース」もあり、こちらは「短時間でドラム内の汚れや糸くずをきれいに洗い流します。クリーナーは使用しません」とされている。

そもそもカビを出さない4つの対処

落とすより、出さないほうが早い。日立は黒カビの原因を「洗濯槽内のカビは、洗濯後に残った水分による湿気と、洗剤かす、衣類からの皮脂汚れなどを栄養源として発生します」と説明し、4つの対処を挙げている。

1. 洗濯槽を乾かす——「洗濯機を運転していないときは、ふたや内ふた、ドアを開放して乾かすことをおすすめします」ふたを開けておくだけで効く。

槽乾燥については、同社はドラム式は毎回を勧めている。「洗濯運転終了後に、毎回槽乾燥をすることをおすすめします」。タテ型は「洗濯運転が終了したら、ふたを開けて自然乾燥させることで、槽乾燥の代用ができます」としている。

2. 洗剤・柔軟剤を入れすぎない——「洗剤や柔軟剤を入れすぎてしまうと、溶け残った洗剤でカビが繁殖する要因になってしまいます」多く入れるほど汚れるという関係になる。

3. 自動おそうじを設定する(搭載機種のみ)——「すすぎの後にきれいな水道水のシャワーで洗濯槽を洗い流し、黒カビの発生を抑えます」。設定されているか確認したい。

4. 定期的に槽洗浄をする——ただし「すでに黒カビが発生してしまっている場合は、すぐに実施してください」としている。

今までオキシクリーンで掃除していました。壊れますか

すでに使ってしまった場合、いま何も起きていないなら様子を見ることになる。日立が挙げているのは「排水異常や泡漏れを起こす可能性」「故障の原因」であって、一度で必ず壊れるという記述ではない。

ただしこれから続ける理由はない。同社が推奨する塩素系のほうが、コースの設計とも合っている。ハイターなど衣類用の塩素系漂白剤でも代用できるので、コストで困ることもない。

気をつけたいのは切り替えのタイミングだ。酸素系や重曹を使った直後に塩素系を入れると、洗剤同士が混ざる。いったん通常の洗濯を1回はさむか、水だけで運転してからにしたい。

なおこれは日立の案内である。他メーカーの製品では条件が違う可能性があるので、お使いの機種の取扱説明書を確認してほしい。「洗濯槽 クリーナー」の項目に、使える洗剤が書かれている。

よくある質問

洗濯槽の掃除にオキシクリーンを使ってもいいですか?

日立は使用しないよう案内しています。同社は「酸素系漂白剤は泡立ちが多く、排水異常や泡漏れを起こす可能性があります。故障の原因になるのでご使用はお控えください」としています。推奨されているのは塩素系で、洗濯槽用のクリーナーのほか衣類用の塩素系漂白剤(ハイターなど)も使えるとしています。なお他メーカーについては取扱説明書を確認してください。

重曹やクエン酸で洗濯槽を掃除できますか?

日立はどちらも不可としています。重曹は「水に溶けにくいため、排水ホースが詰まり水漏れを起こしたり、故障の原因になったりする」、クエン酸は「酸性のため、洗濯槽の金属部分が腐食してさびてしまうおそれがあります」というのが理由です。洗浄力ではなく、機器を傷めるかどうかで判断されています

槽洗浄はどのくらいの頻度でやればいいですか?

日立は機種の機能によって分けています。自動おそうじ機能を設定している場合は3〜4か月に1回、設定していない・搭載していない場合は1〜2か月に1回です。またドラム式については「洗濯運転終了後に、毎回槽乾燥をすることをおすすめします」とし、タテ型は「ふたを開けて自然乾燥させることで、槽乾燥の代用ができます」としています。

まとめ

✅ この記事のポイント
  • 日立は酸素系漂白剤・重曹・クエン酸をいずれも「使わないで」としている
  • 理由は泡立ちによる排水異常/溶け残りによる詰まり/酸によるサビ——機器を傷めるため
  • 使えるのは塩素系衣類用のハイターでも代用できる
  • 使用量はタテ型500mL・ドラム式200mLが目安(表示がない場合)
  • コースは3時間(予防)と11時間(症状あり)。1回で落ちなければ繰り返す
  • 頻度は自動おそうじありで3〜4か月、なしで1〜2か月に1回
  • 予防はふたを開けて乾かす・洗剤を入れすぎない・自動おそうじ設定・定期的な槽洗浄の4つ
  • 洗剤の入れすぎがカビの原因になる。多いほどきれいになるわけではない

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