テレビの処分費用を調べると、冷蔵庫や洗濯機よりも表がややこしい。ブラウン管と液晶で料金表が分かれ、さらにそれぞれが大小に割れているからだ。結論から書くと、テレビのリサイクル料金は4区分あり、大小の境目は15型と16型。そして「ブラウン管のほうが高い」という思い込みは正しくない——パナソニック系のテレビでは、ブラウン管のほうが550円安い。この記事では4区分の実額と、料金表を読むときに引っかかりやすい点を整理する。
| 製造業者等名 | ブラウン管 15型以下 | ブラウン管 16型以上 | 液晶・有機EL・プラズマ 15型以下 | 液晶・有機EL・プラズマ 16型以上 |
|---|---|---|---|---|
| パナソニック/LG/TVS REGZA | 1,320円 | 2,420円 | 1,870円 | 2,970円 |
| ソニー/シャープ/日立/三菱電機/サムスン | 1,870円 | 2,970円 | 1,870円 | 2,970円 |
| ハイアールジャパンセールス | 1,364円 | 2,464円 | 1,914円 | 3,014円 |
| 良品計画(無印良品) | 1,914円 | 3,014円 | 1,914円 | 3,014円 |
| ドウシシャ/ノジマ/JVCケンウッド/指定法人(コード999) | 3,100円 | 3,700円 | 3,100円 | 3,700円 |
※すべて税込。出典は家電リサイクル券センターの再商品化等料金一覧(2026年7月時点で確認)。これは収集運搬料金を含まない金額だ。
テレビだけ料金表が4つに分かれている理由
冷蔵庫は大小の2区分、洗濯機は区分なし。それに対してテレビは4区分ある。家電製品協会は「テレビは、ブラウン管式(大・小)、液晶・有機EL・プラズマ式(大・小)の4つに分かれており」と説明している。ブラウン管と薄型では解体してリサイクルする工程がまったく違うため、別立てになっているわけだ。
ここから読み取れることが2つある。
1つ目。ブラウン管が必ず高いわけではない。パナソニック、LG、TVS REGZAでは、ブラウン管15型以下が1,320円なのに対し、液晶15型以下は1,870円。ブラウン管のほうが550円安い。一方、ソニー・シャープ・日立・三菱電機は方式にかかわらず同額だ。「古いブラウン管は処分に金がかかる」という一般論は、メーカーによっては成り立たない。
2つ目。メーカーによる差が大きい。16型以上の液晶で比べると、大手メーカーの2,970円に対し、指定法人扱いのメーカーは3,700円。730円の差がつく。量販店やホームセンターのプライベートブランド、家具店ブランドのテレビは高いほうの区分に入ることが多い。
15型と16型の境目はどう判定するか
自分のテレビがどちらの区分に入るのかは、画面サイズで決まる。家電製品協会は「2桁の連続した数値が画面のサイズを表わすことが多いです。」とし、最近のテレビについては「また最近のテレビでは、受信機型サイズという項目があり、そこに記されている値が画面のサイズになります。」と説明している。型番の頭2桁が「32」なら32型、というわけだ。
家電リサイクル券センターも同様に「型番の最初の2桁の数字が画面サイズとなっている場合が多いようです。」とし、分からない場合は「型番、定格表示でわからない場合、テレビ画面の長さで判別する。」としている。さらに薄型テレビについては「画面サイズが小数点で記載されている場合は四捨五入してください。」という注意もある。15.6型なら四捨五入して16型、つまり大区分になる。
収集運搬料金は「別のサイズ区分」で決まる
ここが最大の落とし穴だ。エディオンの収集運搬料金は「テレビ32インチ以下」と「テレビ33インチ以上」で分かれており、リサイクル料金の15型/16型とはまったく別の線が引かれている。一方ヤマダウェブコムは、テレビの収集運搬料をサイズにかかわらず2,750円としている。「うちのテレビは大きいから両方高くなる」とは限らないということだ。合計額を出すときは、2つの表を別々に読む必要がある。
エディオンの場合、配送時に買い替えと同時で購入商品と同じ品目なら、テレビ32インチ以下1,100円・33インチ以上1,650円。これが別日の引き取りのみで、過去に同社で購入していない商品となると5,500円・6,600円まで上がる(エディオン・家電リサイクル、2026年4月1日現在の掲載)。コジマネットはテレビの収集運搬料金を1台目2,200円、2台目以降4,950円としている。
ヤマダウェブコムの場合、テレビの収集運搬料は一律2,750円で、たとえばパナソニックの16型以上の液晶なら2,970円+2,750円=5,720円と合計額まで表に載せている(ヤマダウェブコム・家電リサイクル回収のお申込について)。同社は「当社店舗へ直接お持ち込みいただいても、家電リサイクル回収を受付しておりますのでご活用下さい。」としており、持ち込みでもリサイクル料金+収集運搬料2,750円と案内している。
買い替えなら、方式が違っても引き取り義務がある
液晶テレビに買い替えるついでに、押し入れのブラウン管も引き取ってもらえるのか。答えは、その店で新しいテレビを買うなら義務が生じる。経済産業省のFAQは「例えば、液晶式テレビを購入し、引取対象がブラウン管式テレビの場合は引取義務が生じます。」としている。方式が違っても、テレビはテレビとして同種扱いということだ。
台数についても同FAQは「買換えで販売した台数よりも多くの同種の家電の引き取りを求められたときは、その全てについて引取義務が生じます。収集運搬料金及びリサイクル料金については、引き取る台数分を請求することができます。」としている。1台買って2台引き取ってもらうことはできるが、料金は2台分だ。
テレビ台・パソコンモニターは対象外
一緒に片づけたくなるものが混ざりやすい品目でもある。家電リサイクル券センターは、テレビと一緒に引き取れないものとしてリモコン用電池、テレビ台、取扱説明書等の印刷物、外付けのコインボックスを挙げている。テレビ台は家電4品目ではないので、自治体の粗大ごみのルールに従うことになる。
紛らわしいのがディスプレイモニターだ。同センターは対象外の製品にブラウン管式モニターと液晶・有機EL式モニターを挙げ、「パソコンモニターはパソコンリサイクルの扱いとなります。」としている。一方、チューナーレステレビとして販売されているものは薄型テレビの側に含まれる。プロジェクションテレビや、病院・旅館等で使うコインボックス内蔵型テレビは対象外だ。
処分前にやっておくこと
テレビ特有の準備として、データの消去がある。家電製品協会は「内蔵しているHDD(ハードディスク)に残ったデータなども、削除や初期化しておくことをおすすめします。」としている。録画番組だけでなく、動画配信サービスのログイン情報やネットワーク設定も残っている。処分前に初期化しておきたい。
正しくリサイクルされたか確認する方法
引き渡したあとに追跡できる仕組みがある。経済産業省のFAQは「家電販売店等の小売業者が家電4品目の引き取りをする際は、排出者に家電リサイクル券の控えを交付することが義務付けられています。」としており、控えに記載された管理票番号を家電リサイクル券センターの引取状況確認システムに入力すれば、製造業者等へ適正に引き渡されたかを確認できる。
さらに小売業者側にも記録の義務があり、同FAQは「指定引取場所に家電4品目を引き渡した際、家電リサイクル券の回付片を受け取り、3年間保存する義務があります。」とし、排出者から閲覧の申し出があれば拒めないとしている。「証明書をもらえますか」という問いへの答えは、この家電リサイクル券の控えだ。渡されずに終わったなら、その業者は正規のルートを通していない可能性がある。
よくある質問
テレビのリサイクル料金は何で決まりますか?
方式(ブラウン管式か、液晶・有機EL・プラズマ式か)、画面サイズの大小区分、そしてメーカーの3つで決まる。大小の境目は15型以下と16型以上で、画面サイズが小数点で書かれている場合は四捨五入する。大手メーカーの16型以上なら2,420〜2,970円、指定法人扱いのメーカーでは3,700円だ。
ブラウン管テレビのほうが処分費用は高いですか?
メーカーによる。パナソニック、LG、TVS REGZAではブラウン管15型以下が1,320円、液晶15型以下が1,870円で、ブラウン管のほうが550円安い。ソニー、シャープ、日立、三菱電機は方式にかかわらず同額だ。自分のテレビのメーカーで料金表を引き直してほしい。
テレビ台も一緒に引き取ってもらえますか?
引き取ってもらえない。家電リサイクル券センターは、テレビと一緒に引き取れないものにテレビ台を明記している。テレビ台は家電4品目ではないため、自治体の粗大ごみのルールに従って処分する。出し方は市区町村ごとに異なるので、住んでいる自治体のページを確認してほしい。

まとめ
テレビのリサイクル料金は、方式と大小とメーカーの3つで決まる4区分制だ。境目は15型と16型。大手メーカーなら1,320〜2,970円、指定法人扱いだと3,100〜3,700円になる。ブラウン管が必ず高いわけではない点は、実際に表を引いてみて初めて分かる。
そして合計額を出すときは、収集運搬料金の区分がリサイクル料金と別の線で引かれていることに注意したい。エディオンは32インチ/33インチ、ヤマダは一律。まず自分のテレビの型番から画面サイズとメーカーを確定させ、次に依頼先の料金表を読む。この順番が一番早い。










