フリマアプリのアカウントを開いたまま、下書きが10件たまっている。そういう状態になったら、それは怠けではなく作業量の問題だ。結論から書くと、フリマ出品は1点あたり15分から20分の固定作業がかかるので、単価が低い品物ほど時給が下がる。単価が低くて数が多いものは、まとめて買取に出したほうが実質の手取りが増える。ここでは工程を分解して、どこで切り替えるべきかを整理する。
| 売り方 | 1点あたりの手間 | 向いている品物 |
|---|---|---|
| フリマアプリ | 大きい(撮影から発送まで自分) | 単価が高い・希少なもの |
| 宅配買取 | 小さい(箱に詰めて送るだけ) | 本・ゲーム・小型家電など数が多いもの |
| 出張買取 | 最小(家から出さない) | 大型家具・家電・大量のまとめ売り |
| 店頭買取 | 中くらい(運搬が必要) | 車で運べる量 |
フリマ出品の工程を分解する
面倒だと感じるのは、1つの作業に見えて実際には7工程あるからだ。書き出すと次のようになる。
- 相場を調べる(同じ商品の売却済み価格を見る)
- 撮影する(複数カット、傷や汚れも)
- 採寸・型番の確認
- 説明文を書く
- 値下げ交渉や質問への返信
- 梱包材を用意して梱包する
- 発送し、取引メッセージと評価に対応する
このうち、売れるまで終わらないのが5番目以降だ。出品してから完了までの拘束が続く点が、買取との最大の違いになる。1点の売値が数百円だと、この拘束に対する見返りが小さすぎる。
切り替えの目安は「単価」と「点数」
数式にする必要はない。目安は次の2つで足りる。
ひとつは単価。1点の想定売値が、自分の1時間分の価値の3分の1を下回るなら、フリマは割に合いにくい。もうひとつは点数。同じジャンルの品物が20点を超えたら、個別出品は現実的な作業量ではなくなる。本・CD・ゲーム・衣類はこの条件に当てはまりやすい。
まとめて売る側の受け口は用意されている。買取王子は宅配買取で1点から申し込め、買取箱の送付、送料、査定料、返送料をいずれも無料としており、対応品目は60種類以上と案内している。高く売れるドットコムも宅配買取で梱包キットと送料、返送料、振込手数料を無料としている。詰めて送るところまでが自分の作業という点が、フリマとの差になる。
大きいものは送れない。そこで出張買取が効く
宅配で解決しないのが、家具や大型家電だ。梱包も持ち出しもできないので、フリマに出しても「引き取りに来られる人限定」という条件がついて回る。この層は出張買取のほうが早い。トレファク出張買取は査定料・出張料・搬出料・キャンセル料がかからないとし、訪問基準の目安を大型家具家電3点以上、または総点数5点以上としている。
ただし品目によって法律上の扱いが変わる。特定商取引に関する法律施行令第34条は、「家庭用電気機械器具(携行が容易なものを除く。)」や家具、書籍を訪問購入の対象から外している。これらはクーリング・オフができないので、その場で金額に納得できるかどうかがすべてになる。
フリマを続けるなら、面倒を減らす順番がある
全部を買取に回す必要はない。単価の高いものだけフリマに残し、残りをまとめて出す。この二段構えにすると、下書きの山が消える。フリマ側に残した数点は、写真の使い回しができるよう撮影場所を固定しておくと、次回以降の工程が短くなる。
よくある質問
フリマと買取ではどれくらい金額が違いますか?
今回確認した各社の公式サイトには、フリマとの価格差を示した記載は見当たらなかった。一般に個人間で売るほうが手取りは大きくなるが、その差は手間と拘束時間の対価でもある。判断するなら、同じ商品のフリマでの売却済み価格を数件見て、そこから発送費と手数料を引いた額と、買取の見積額を比べるのが確実である。
大量の本や服をまとめて売るにはどうすればいいですか?
宅配買取か出張買取が向く。買取王子は1点から申し込め、買取箱の送付から返送まで無料としている。量が多く箱詰めも負担なら、家に来てもらう出張買取のほうが早い。ただし出張は訪問基準の点数が設定されている会社があるため、申し込み時に点数を伝えて確認するとよい。
買取に出したあとでキャンセルできますか?
品目による。着物や貴金属、衣類のように訪問購入の対象になる品目は、書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフができる。一方、家具・大型家電・書籍は施行令第34条で対象外とされているため、この制度は使えない。会社ごとのキャンセル規定は申し込み前に確認しておきたい。

まとめ
フリマ出品が面倒なのは、1点につき7工程あって売れるまで拘束が続くからだ。単価が低く点数が多いものは、この構造上どうしても割に合わない。
単価の高い数点だけフリマに残し、残りは宅配買取か出張買取でまとめて処理する。大型のものは出張、小型で数が多いものは宅配。この振り分けを先に決めてしまえば、下書きの山は片づく。












