エアコンから酸っぱい臭いがしてきて、そろそろ自分で掃除するのは限界かもしれない——と考えたとき、最初に引っかかるのが料金だ。調べてみると「8,000円」と出てくるサイトもあれば「20,000円超」と書いてあるサイトもあり、どれが本当の相場なのか分かりにくい。この記事では、大手・マッチング型あわせて6社の料金(2026年7月時点・すべて税込)を並べたうえで、なぜ価格差が生まれるのか、どうすれば相場より安く抑えられるのかを整理した。
| サービス | 通常タイプ1台 | お掃除機能付き1台 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| くらしのマーケット ※相場(事業者により変動) | 8,000〜10,000円 | 通常+5,000〜9,000円 | 個人事業者が価格を設定。最安帯 |
| ユアマイスター ※相場(事業者により変動) | 8,000〜12,000円 | 13,000〜17,000円 | 固定料金プランは12,800円/18,800円 |
| カジタク | 10,780円〜 (ライトプラン) | 25,080円〜 (スタンダード) | イオングループ。42都道府県対応 |
| おそうじ本舗 | 12,100円 8/1〜14,300円 | 20,900円 8/1〜24,200円 | 全国47都道府県。まとめ割は8/1から2,200円引きに拡大 |
| ハウスクリーニングのオン | 13,200円 | 18,700円 | お掃除機能付きの上乗せが5,500円と小さい |
| ダスキン | 15,400円 | 26,400円 | 基本料金は最高帯。仕上がり満足保証あり |
同社の告知によると、2026年8月1日のお見積り依頼分から壁掛けタイプが12,100円→14,300円、お掃除機能付きが20,900円→24,200円に改定される。一方でまとめ割は1台あたり1,100円引き→2,200円引きに拡大し、お掃除機能の有無にかかわらず一律で適用される。1台だけなら改定前、2台以上なら改定後のほうが有利という関係になる。以下の記載は2026年7月時点の価格。
エアコンクリーニングの料金相場は1台8,000〜15,400円

壁掛けタイプ・お掃除機能なしのエアコンを1台クリーニングする場合、相場は8,000〜15,400円だ。上の表のとおり、最安のくらしのマーケットと最高のダスキンでは倍近い開きがある。ただし極端な安値と高値を外すと、各社の設定価格が集中するのは10,000〜13,000円あたりになる。
この価格差は手抜きかどうかではなく、事業形態の違いによるところが大きい。マッチングサイトに登録している個人事業者は広告費と本部へのロイヤリティがない分だけ安く出せる。一方でフランチャイズや大手直営は、研修・保険・再施工保証といったコストが料金に乗っている。安いから雑、高いから丁寧という単純な話ではない。
お掃除機能付きは1.4〜2.3倍が目安
フィルター自動お掃除機能が付いた機種は、内部の構造が複雑で分解に手間がかかるため料金が跳ね上がる。相場は13,000〜26,400円で、同じ業者の通常タイプと比べておよそ1.4〜2.3倍だ。
上乗せ幅は業者によってかなり違う。おそうじ本舗は8,800円の上乗せ(12,100円→20,900円)、ダスキンは11,000円の上乗せ(15,400円→26,400円)、カジタクにいたっては14,300円の上乗せ(10,780円→25,080円)だが、ハウスクリーニングのオンは5,500円の上乗せ(13,200円→18,700円)で済む。お掃除機能付きの機種を使っているなら、通常タイプの安さではなくお掃除機能付きの価格そのもので比べたほうがいい。
自分の部屋のエアコンがどちらのタイプか分からない場合は、リモコンに「フィルター自動お掃除」「お手入れ」といったボタンがあるか、本体の前面パネルを開けてフィルターの奥にダストボックスがあるかで判断できる。見分けがつかないまま通常タイプで予約すると、当日に料金が変わって気まずいことになる。
天井埋め込み・窓用は別料金
壁掛け以外のタイプは料金体系が変わる。おそうじ本舗の場合、天井埋め込みタイプ(天カセ)は27,500円が基本料金で、お掃除機能付きならさらに8,800円が加算される。賃貸のワンルームではまず出てこないが、リビングに埋め込み型が入っている戸建てなどでは想定しておきたい。
主要6社の料金と特徴を比較
同じ「エアコンクリーニング1台」でも、どこに頼むかで体験は変わる。それぞれの立ち位置を整理しておく。
全国対応の大手3社
おそうじ本舗は47都道府県すべてに店舗があり、通常タイプ12,100円・2台以上は1台あたり11,000円(いずれも2026年7月時点。8月1日から14,300円/2,200円引きに改定)。損害賠償責任保険に全店舗が加入していて、作業完了日から30日以内の不具合が補償対象になる。公式アプリでは「当日・翌日に対応できる店舗が探せる」としている。
ダスキンは15,400円と、通常タイプの基本料金では6社中もっとも高い。その代わり「仕上がり満足保証」があり、所定の条件のもとで仕上がりに満足できない場合は再作業に応じる制度がある。地域によって料金区分(エリアS・M等)が分かれる点は注意したい。
カジタクはイオングループで、通常タイプはライトプラン10,780円〜・スタンダード14,300円・プレミアム25,300円とプランが3段階。お掃除機能付きはスタンダード25,080円〜・プレミアム36,080円になる。上位プランを選ぶと通常タイプでもダスキンの基本料金を上回るので、プラン名まで見て比較したい。対応は42都道府県で、岩手・山形・福井・島根・熊本は対象外だ。
マッチング型の2社
くらしのマーケットは個人事業者が自分で価格を設定して出店する仕組みで、通常タイプ8,000〜10,000円と最安帯。三井住友海上火災保険による最高1億円の損害賠償補償がすべての予約に付いており、保険料はくらしのマーケット側が負担する。料金も作業内容も事業者ごとに異なるため、口コミ件数と評価を見て選ぶことになる。
ユアマイスターも同じくマッチング型だが、「おまかせマイスター」という固定料金プラン(通常12,800円/お掃除機能付き18,800円)が用意されていて、業者選びに迷いたくない人はこちらを選べる。表に載せた8,000〜12,000円・13,000〜17,000円は事業者ごとの変動幅なので、固定プランはその外側の価格になる。補償は「施工日から7日以内(「ご満足保証プラス」加入の場合は30日以内)」の申し出が条件で、上限は「最高100万円」。対象はエアコンで製造後9年未満の機種に限られる。
中堅の専門業者
ハウスクリーニングのオンは通常13,200円・お掃除機能付き18,700円。前述のとおりお掃除機能付きの上乗せが小さいのが特徴で、お掃除機能付き機種なら大手より安く収まる。受付は平日9:00〜18:00(土日祝休)なので、問い合わせのタイミングだけ注意が必要だ。
見積もりより高くなる4つのパターン
公式サイトの表示価格と最終的な支払額がずれる原因は、だいたい次の4つに集約される。
- お掃除機能付きだった……申し込み時の申告漏れ。最も多いパターン
- オプションを勧められた……防カビチタンコーティング3,300円、室外機5,500円、完全分解洗浄8,800円など(おそうじ本舗の壁掛けタイプの場合)。室外機クリーニングが必要かどうかの判断は別記事に
- 設置場所が特殊……高所の割増は業者ごとにバラバラで、金額を公表している例(ユアマイスターは2.5m以上+3,000円)もあれば、料金表に出てこない業者もある。条件を伝えたうえで総額を確認しておく。詳しくは別記事に
- 駐車場がない……近隣のコインパーキング代を実費請求する業者がある
防カビ・抗菌コートを勧められた場合の判断は別記事で検証した。
室外機クリーニングを勧められた場合に、それが必要かどうかの判断は別記事にまとめた。
ケース別・支払総額の目安
単価だけ見ても実感がわきにくいので、おそうじ本舗の料金をもとに、よくある3ケースの総額を出してみる。
| ケース | 内訳 | 総額目安 |
|---|---|---|
| ワンルームに通常タイプ1台 | マッチング型の最安帯〜大手1台分 | 8,000〜12,100円 |
| リビング(お掃除機能付き)+寝室(通常)を同時依頼 | 20,900円+11,000円(2台以上の価格) ※8/1以降は24,200円+14,300円−2,200円×2=34,100円 | 31,900円 |
| お掃除機能付き1台+オプション2つ | 20,900円+防カビチタンコーティング3,300円+室外機5,500円 | 29,700円 |
オプションを重ねると1台でも3万円近くになる。逆にワンルームで通常タイプ1台だけなら1万円前後で収まる。自分がどのケースに近いかを先に決めておくと、見積もりを取る前に予算の見当がつく。
見積もりの段階でお掃除機能の有無・設置状況を確認せず、作業当日に「開けてみたら違った」と増額してくる業者は要注意だ。予約前の問い合わせで、メーカー名・型番・設置階・駐車スペースの有無まで伝えて、その条件での総額を確認しておけば、多くのトラブルは防ぎやすくなる。
相場より安く抑える3つの方法
1. 繁忙期を外す
エアコンクリーニングの需要は、冷房を使い始める6〜8月に集中すると言われる。この時期は割引が出にくく、予約も取りづらくなる。逆に需要が落ち着く秋から春にかけてはキャンペーン価格が出やすい。急ぎでないなら時期をずらすのが、最も手間のかからない節約になる。具体的にどの月が狙い目かは、別記事で整理した。
2. 複数台をまとめて依頼する
大手では2台目以降の割引を設定しているところが多い。おそうじ本舗なら2台以上で1台あたり1,100円引き(2026年8月1日からは2,200円引きに拡大)、ダスキンのお掃除機能付きは1台26,400円に対して2台セット47,300円(1台あたり23,650円)だ。寝室とリビングの2台があるなら、別々の年に頼むより同時のほうが安い。
まとめ割の適用条件(同一世帯・同時注文など)は別記事で整理した。
3. マッチング型で口コミを絞り込む
くらしのマーケットやユアマイスターは大手より数千円安いことが多い。ただし施工品質は事業者次第なので、口コミ件数が一定以上あり、評価が高く、作業写真を載せている事業者に絞るのが前提になる。補償制度自体はプラットフォーム側が用意しているため、そこは大手と大きく変わらない。
業者選びの基準をもう少し詳しく知りたい場合は、悪質な業者の見分け方をまとめた記事も参考にしてほしい。
自分でやる選択肢とどう比べるか
市販の洗浄スプレーは1本500〜1,000円程度から買える。単純な金額だけ見れば業者依頼の10分の1程度だが、洗えるのは手前のアルミフィンまでで、臭いの原因になりやすい送風ファンの奥までは届かない。効果の範囲とメーカーが挙げているリスクは別記事で検証した。
フィルター清掃や吹き出し口の拭き取りは自分でやり、内部の分解洗浄だけプロに任せる——という切り分けが、費用対効果としては現実的だと考えている。どこまでを自分でやるべきかは別記事で詳しく整理した。
そもそも臭いが出ている場合は、内部の汚れ以外の原因も考えられる。洗浄を頼む前に確認しておきたい。
よくある質問
エアコンクリーニングは何年に1回が目安?
おそうじ本舗とダスキンはいずれも年1回を目安としている(1〜2年に1回とする案内もある)。ただし使用時間と設置環境で変わり、リビングのように長時間つけっぱなしの部屋や、キッチンに近く油煙を吸い込む位置にあるエアコンは1年に1回でも早すぎない。逆に来客用の部屋で年に数回しか使わないなら、3年程度あけても実用上は問題ないことが多い。決め方は別記事で詳しく整理した。
賃貸のエアコンでも自分の負担でクリーニングして大丈夫?
まず管理会社に連絡してほしい。分解を伴う作業で故障した場合の責任が問題になるうえ、設備の不具合に近い状態なら貸主負担で対応してもらえることがあるからだ。相談したうえで、通常のクリーニングであれば入居者の判断で依頼して構わない。そもそもカビや水漏れなど設備不良に近い状態であれば、貸主側の費用で対応してもらえるケースもある。まず管理会社に相談してから判断したい。
安い業者と高い業者で仕上がりは変わる?
価格と仕上がりは必ずしも比例しない。差が出やすいのは、養生の丁寧さ・分解する範囲・作業後の説明といった部分だ。料金だけで判断せず、「どこまで分解するのか」「高圧洗浄機を使うのか」を問い合わせ時に確認すると、価格の理由が見えてくる。
まとめ
- 通常タイプ1台の相場は8,000〜15,400円。各社の価格が集中するのは10,000〜13,000円
- お掃除機能付きは13,000〜26,400円。上乗せ幅は業者ごとに5,500〜14,300円と差が大きい
- 価格差の主因は手抜きではなく事業形態(マッチング型か大手直営・FCか)
- オプションを重ねると1台でも3万円近くになる。総額で見積もること
- 安くするなら繁忙期を外す/複数台まとめる/マッチング型を口コミで絞る
料金の全体像がつかめたら、次は「いつ頼むと安いのか」を押さえておくと無駄がない。表示価格は2026年7月時点のものなので、実際に申し込む際は各社の公式サイトで最新料金を確認してほしい。

















