浜松市で不用品を調べはじめた人がまず戸惑うのが、市のサイトに「粗大ごみ」という言葉がほとんど出てこないことだ。浜松市では大きなごみを連絡ごみと呼ぶ。結論から書くと、浜松の判断基準は長さ60センチメートルで、他市より小さいところで線が引かれている。しかも自分で施設へ運んでも手数料は変わらない。この2点を知らずに軽トラックを借りると、労力だけ増えて安くならない。
| 項目 | 浜松市の連絡ごみ |
|---|---|
| 呼び方 | 連絡ごみ(粗大ごみにあたる区分) |
| 対象 | 堅固な素材のもの、壊せない木製家具等で長さ60cm以上のもの等 |
| 手数料 | 310円券1種類。310円・620円・930円・1,240円と枚数で調整 |
| 申込 | 連絡ごみ受付センター 053-453-2288(8時30分〜17時・土日休み)/LINE・インターネット・FAXも可 |
| 出す時間 | 収集日の朝8時30分まで |
| 自己搬入 | 可。ただし手数料は収集と同額 |
※出典は浜松市・ごみ集積所に出すものおよび浜松市・家庭ごみを自己搬入する場合(2026年7月時点で確認)。
浜松市の「連絡ごみ」は60センチから。他市の感覚だと出し損なう
多くの自治体は粗大ごみの線引きを一辺90センチや1メートルに置いている。浜松市の連絡ごみは、堅固な素材を使用しているものや処理に特別な取り扱いを要するもの、壊せない木製家具等で長さ60センチメートル以上のものが対象だ。60センチというのは、カラーボックス1つ、折りたたみ椅子1脚でも届く長さである。
寸法の測り方にも決まりがあり、市は連絡ごみの寸法は折りたたんだり丸めたり縮めたりしていない状態で測るとしている。折りたためば袋に入る椅子でも、広げた状態で60センチを超えれば連絡ごみだ。ふとん類・カーペット類等も長さ60センチメートル以上のものは連絡ごみになるが、60センチ未満に切れる場合はもえるごみに出せる。羽毛ふとんはもえるごみだ。
手数料の払い方も独特で、市は「連絡ごみ処理手数料納付済証は310円券の1種類です。」と説明している。620円なら2枚、930円なら3枚、1,240円なら4枚を貼る。LINEから申し込んだ場合はクレジットカード決済やPayPay決済も選べる。
自分で運んでも安くならない。浜松の自己搬入は同額
ここが浜松のいちばん大きな特徴だ。自治体によっては施設へ持ち込むと手数料が下がるが、浜松市は「連絡ごみ処理手数料は市が収集に伺う場合と同額です。」としている。しかも自己搬入の場合も事前に連絡ごみ受付センターへ電話し、納付済証を貼ってから運ぶ必要がある。
つまり浜松で自己搬入を選ぶ理由は「安いから」ではなく「収集日を待てないから」になる。搬入先は市内6か所で、受入日時が施設ごとに違う。
| 搬入先 | 所在地 | 受入日時 |
|---|---|---|
| 南部清掃センター | 中央区堤町1011 | 月〜金 8時30分〜16時 |
| 平和最終処分場 | 中央区平松町77 | 月〜金 8時30分〜16時 |
| 浜北清掃センター | 浜名区永島954 | 月〜金 8時30分〜16時 |
| 天竜エコテラス(天竜清掃工場) | 天竜区青谷1461 | 月〜土 8時30分〜17時 |
| 水窪・佐久間クリーンセンター | 天竜区水窪町奥領家2258 | 月〜金 8時30分〜16時 |
このほか西部清掃工場(中央区篠原町)があるが、こちらはもえるごみ専用で連絡ごみは受け入れていない。土曜に持ち込めるのは天竜エコテラスだけで、その場合は前営業日までに受付センターへ電話しておく必要がある。量については「1回の搬入量は軽トラック1台分まででお願いします。」とされている。
木製家具なら無料で引き取ってもらえる道がある
タンスや本棚など木製の家具に限っては、連絡ごみに出す以外の選択肢がある。浜松市は「家庭で不要となった木製家具類のリサイクルを進めるため、木製家具類の回収(無料)を実施しています。」と案内している。回収場所は株式会社中野町チップ伊左地工場(中央区伊左地町3007-1)で、月曜から土曜の9時から16時(12時から13時を除く)。前日17時までにオンラインまたは電話で予約する。
自分で運べるなら、木製家具はここへ持っていくのが最も安い。逆にプラスチックや金属が混じった家具、スプリング入りのものは対象外なので、事前に確認しておきたい。
浜松の許可業者は「収集できる区域」が旧市町村で分かれている
浜松市が公開している一般廃棄物収集運搬業者一覧(令和8年2月現在)を見ると、他の政令市にはない列がある。「収集を行うことができる区域」だ。市は「業者によって、取り扱うごみの種類や収集を行うことができる区域が異なりますので、ご注意ください。」と注意を促している。
区域の名前は浜松・浜北・天竜・舞阪と雄踏・引佐・全域に分かれる。市の定義では、浜北は浜名区の旧浜北区の区域に限り、引佐は浜名区の引佐町・神宮寺町・細江町・三ヶ日町の区域に限る、といった具合だ。現在の行政区は中央区・浜名区・天竜区の3つだが、ごみの収集運搬の許可はそれ以前の市町村の区切りを引きずっている。
実務上の意味ははっきりしている。三ヶ日町や細江町に住んでいる人が、市の中心部の業者に電話しても「そちらの区域は許可がない」と断られることがある。逆に、浜松市内なら全域対応と名乗る業者がいたら、その根拠を確認したほうがいい。市の一覧で全域とされているのは、ごく限られた品目を扱う業者だけだ。
浜松市は不用品を回収する業者について、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律では、不用品を回収する場合には、廃棄物収集運搬業許可が必要とされており、適正な処理のために処理料金がかかるのが一般的です。」と説明し、トラックに積んだ後で料金を請求された、無料回収と表示した空き地に持っていったが特定の物は有料だった、といった事例を挙げている。エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機とパソコンは連絡ごみでは出せない品目であり、無料をうたう業者が狙うのもこの層だ。契約トラブルの相談先は消費者ホットライン「188」。
許可の種類の違いと、業者を比べるときの見る順番は別記事にまとめている。
よくある質問
浜松市で冷蔵庫だけを処分したいのですが連絡ごみで出せますか?
出せない。浜松市は家電リサイクル法の対象品目(エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機など)やパソコンは連絡ごみで出せないとしている。買い替えなら購入店、そうでなければ家電リサイクル券を用意したうえで、市の一般廃棄物収集運搬業者一覧に載っている業者へ運搬を依頼するか、指定引取場所へ自分で持ち込むことになる。単品でも運搬を頼めるかどうか、料金がいくらかは業者ごとに異なるため、直接確認が必要だ。
浜松市の連絡ごみは自分で運べば安くなりますか?
安くならない。浜松市は連絡ごみ処理手数料は市が収集に伺う場合と同額としており、自己搬入でも必要枚数の納付済証を貼って運ぶ決まりだ。しかも自己搬入の場合も事前に連絡ごみ受付センター(053-453-2288)への申し込みが必要になる。自分で運ぶ意味があるのは、収集日を待てないときや、1回の搬入量である軽トラック1台分までにまとめて片付けたいときになる。
三ヶ日や水窪でも市内の業者に不用品回収を頼めますか?
業者による。浜松市の一般廃棄物収集運搬業者一覧には「収集を行うことができる区域」が示されていて、浜松・浜北・天竜・舞阪と雄踏・引佐・全域に分かれている。三ヶ日町や細江町は引佐の区域、水窪町は天竜区にあたるため、その区域の許可を持つ業者でなければ収集できない。市も業者によって収集を行うことができる区域が異なると注意しており、依頼前に一覧で区域を確かめるのが確実だ。

まとめ
浜松市の粗大ごみは連絡ごみと呼ばれ、長さ60センチメートル以上が目安になる。手数料は310円券1種類で、310円から1,240円までを枚数で調整する。申込みは連絡ごみ受付センター(053-453-2288)のほか、LINE・インターネット・FAXでも受け付けている。
自己搬入しても手数料は同額なので、安さを求めて自分で運ぶ意味は薄い。木製家具だけは中野町チップ伊左地工場で無料回収の受け皿があるので、タンスや本棚があるなら先に検討したい。業者に頼むときは、市の一覧で自分の住所が入る区域に許可があるかを確かめること。浜松では、この区域の確認が見積もり以前の前提になる。








