不用品回収で高額請求された時の対処|断り方と相談先

不用品回収で高額請求された時の対処|断り方と相談先

作業が終わってから、聞いていた金額とまるで違う請求書を出される。その場で支払えと迫られ、断りきれずに払ってしまう。結論から書くと、その場での支払いは断ってよいし、状況によっては契約自体を撤回できる可能性がある。行政機関が公表している手順があるので、それに沿って動けばいい。

タイミングやること
作業前に金額が変わった作業を始めさせず、きっぱり断る
作業中・作業後に請求された後日納得した金額で払う意思を示し、その場での支払いは断る
身の危険を感じる警察に連絡する
払ってしまった消費者ホットライン188へ相談。クーリング・オフの可否を確認

不用品回収の高額請求はなぜ起きるのか

国民生活センターの分析によれば、この型のトラブルは無許可の回収業者に集中している。同センターは「一般家庭から出る廃棄物の収集・運搬には、廃棄物処理法に基づく『一般廃棄物処理業の許可』または『市区町村からの委託』が必要ですが、産業廃棄物処理業の許可のみの事業者等、一般廃棄物処理業の無許可業者とのトラブルが目立ちます。」と書いている。

手口の構造も説明されている。「一般廃棄物処理業の無許可業者が一般家庭向けに出している広告を見ると、『定額パック××円』『トラック詰め放題△△円〜』などと安価な料金を表示していますが、実際には基本料金の他に人件費や廃棄費用等、様々な名目で追加料金が発生し、高額な料金を請求されてトラブルになっています。」という記述だ。安い表示価格は入口であって、総額ではないということになる。

相談件数も公表されている。同センターがまとめたPIO-NETの年度別相談件数は、2018年度1,354件、2019年度1,457件、2020年度1,788件、2021年度2,231件で推移した(2022年度は9月末までで857件)。増加傾向を受けて公表された注意喚起が、この2022年11月2日の資料である。

作業前と作業後で対処が変わる

国民生活センターのアドバイスは、タイミングで分かれている。作業前に納得できない提案をされた場合は、当日改めて料金や作業内容を確認したうえで、変更を提案されて納得できないなら作業前にきっぱりと断るようにと案内している。

作業が始まってしまった場合はこうだ。「作業中や作業終了後に、事前に聞いてない高額な料金を請求された場合は、後日納得した金額で支払う意思があることを示しつつ、その場での支払いを断りましょう。もしも支払いを迫る作業員の態度等に身の危険を感じることがあれば、警察に連絡するのも一法です。」という順序である。全面的に支払いを拒否するのではなく、金額の妥当性を後日に持ち越すという立て付けだ。

⚠️ 現金をおろしに行かない
国民生活センターの相談事例には、量が軽トラック1台分に満たなかったのに2台分を請求され、支払えないと言うと銀行で現金をおろすように言われたというものがある。また、事前の説明と異なる高額な料金を請求され、納得できないなら不用品をすべて下ろすと言われた例も紹介されている。その場で現金を用意する行動は、いったん止めてよい。

クーリング・オフができる場合がある

「クーリング・オフはできない」と書かれた書面にサインさせられたという相談も寄せられている。しかし国民生活センターは「見積もりのために呼んだ事業者とその場で契約した場合や、広告等の表示額と実際の請求金額が大きく異なる場合などは、特定商取引法の訪問販売によるクーリング・オフ等が適用できる可能性があります。」としている。

特定商取引法の訪問販売にあたる場合の期間は、消費者庁が説明している。同庁の特定商取引法ガイドは「訪問販売の際、消費者が契約を申し込んだり、締結したりした場合でも、法律で決められた書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、消費者は事業者に対して、書面又は電磁的記録により申込みの撤回や契約の解除(クーリング・オフ)ができます。」と書いている。

さらに、業者側が妨害した場合の扱いも定められている。同ガイドは、事業者がクーリング・オフに関する事項につき事実と違うことを告げたり威迫したりして消費者が誤認・困惑しクーリング・オフしなかった場合には、「上記期間を経過していても、消費者はクーリング・オフをすることができます」としている。8日を過ぎたからといって、自分で結論を出さないほうがよい。

相談先は消費者ホットライン188

迷った時点で相談してよい。国民生活センターは、不安に思った場合やトラブルになった場合には一人で悩まず最寄りの消費生活センター等に相談するよう案内しており、窓口として消費者ホットライン「188(いやや!)」を挙げている。最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等を案内する全国共通の3桁の電話番号だ。

許可の有無そのものを確認したい場合は、市区町村の廃棄物担当も相談先になる。横浜市は、一般廃棄物収集運搬業の許可がないにもかかわらず廃棄物の処理料金を払うことを求められた場合について、廃棄物処理法に違反した行為と思われるとして担当課への相談を案内している。

そもそも呼ばないための予防

払ってしまったあとの回復は簡単ではない。予防のほうが確実で、しかも手順が決まっている。国民生活センターは、市区町村のホームページや窓口への問合せで一般廃棄物処理業の許可業者を探し、複数社から見積もりを取り、追加料金がかからないことなどを十分に確認したうえで依頼するよう案内している。加えて「※依頼後に一般廃棄物処理業の無許可業者であると分かった場合は、作業を断りましょう。」とも書いている。

よくある質問

高額請求を警察に相談できますか?

状況による。国民生活センターは、支払いを迫る作業員の態度等に身の危険を感じることがあれば警察に連絡するのも一法だとしている。一方、料金の妥当性そのものは消費生活センターの領域なので、消費者ホットライン188と使い分けることになる。危険を感じる場面か、金額の争いかで窓口が変わると考えたい。

サインした契約書があってもクーリング・オフできますか?

できる可能性がある。国民生活センターは、見積もりのために呼んだ事業者とその場で契約した場合などは特定商取引法の訪問販売によるクーリング・オフ等が適用できる可能性があるとしている。消費者庁のガイドも、事業者が事実と違うことを告げたり威迫したりした場合は期間経過後もクーリング・オフができるとしている。自己判断せず消費生活センターに確認したい。

払ってしまったお金は返ってきますか?

今回確認した公的機関の資料には、返金の可否を一律に示したものは見当たらなかった。国民生活センターの資料は、支払い前に断ること、トラブルになったら消費生活センターに相談することを中心に案内している。支払い済みの場合も、契約書・広告の画面・やり取りの記録を揃えて188に相談するのが最初の一歩になる。

引っ越し当日は時間に追われる。焦っているときほど、その場で決めない仕組みを先に作っておきたい。

まとめ

不用品回収の高額請求は、無許可業者の安価な表示価格から始まる型が目立つと国民生活センターは分析している。作業前なら断る、作業後なら後日払う意思を示してその場での支払いを断る、危険を感じたら警察、というのが公表されている手順だ。

そして、見積もりのために呼んだ業者とその場で契約した場合などは、クーリング・オフが使える可能性がある。まずは契約書と広告の画面を保存して、消費者ホットライン188に電話するところから始めたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です