訃報の連絡を受けて、まず思い浮かんだのが「喪服を持っていない」だった。手持ちの黒い服で行っていいのか、今から買うべきか、それとも借りられるのか。時間がない中で調べる余裕もない。結論から書くと、通夜まで一日以上あるなら宅配レンタル、今日中に必要なら店舗受取型のレンタルが最短の解になる。喪服レンタルは訃報を受けた人向けに設計されていて、当日注文・翌日到着を前提にした運用が各社で整っている。
まず状況別の打ち手を決める
喪服がない状態で最初に確認するのは「いつ必要か」だけでよい。そこが決まれば選択肢は自動的に絞られる。
| 必要になるタイミング | 現実的な打ち手 |
|---|---|
| 今日中(数時間後) | 無人店舗・店頭受取型のレンタル、または量販店で購入 |
| 明日 | 16時までに宅配レンタルを注文(地域により翌日着) |
| 2〜3日後 | 宅配レンタルで余裕を持って手配。全国ほぼ対応 |
| 今後も着る予定がある | 購入も選択肢。ただし体型変化を考える |
喪服を持っていないのは非常識なのか
「成人なのに喪服がないのは非常識ではないか」という不安は多い。ただ、服装の指針を出している側の記述を読むと、求められているのは特定の一着ではなく「地味であること」だとわかる。一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会は参列者の服装について「男性:ブラックスーツ、ダークスーツに白いシャツ、黒か地味な色のネクタイなど。」と示し、女性については「女性:ワンピースとジャケットのアンサンブル。地味な色柄・ワンピースなど。」としている。
葬儀社の解説でも、参列者の服装は「現在では厳密な決まりはありませんが、三回忌までは略礼服が一般的です。」とされている。持っていないこと自体が問題なのではなく、当日ふさわしい格好で参列できるかどうかが問われている、と読むのが自然だ。
手持ちの黒いスーツで代用できるか
ここが一番迷うところだと思う。ビジネス用の黒いスーツやリクルートスーツを流用するという案は誰でも思いつく。ただし小さなお葬式の解説は、遺族側の服装について「冠婚葬祭用以外の普通のブラックスーツは避けましょう。」と明記している。礼服の黒は通常のスーツより深い黒で、並ぶと差が出るためだ。
参列者としてなら地味なダークスーツで通ることもあるが、遺族・親族として並ぶ立場なら話が変わる。自分がどの立場で参列するのかを先に確認してから、代用するか借りるかを決めたい。
借りるといくらかかるか
宅配型の喪服レンタルは、女性用の一式で5,000円前後から見つかる。たとえばRENCAの男性礼服(宅配)はベーシックセットが4,800円(税込)、女性礼服(宅配)は5,800円(税込)からで、いずれも「送料無料(北海道・沖縄・一部離島を除く) ・代引手数料無料」と案内されている。喪服レンタル本舗はレディースの3泊4日が4,780円(税込)で、「配送料は往復ともに全国無料です。」としている。
購入する場合、量販店の礼服は数万円台が中心になる。一度きりの参列で、しかも体型が変わりやすい時期なら、借りるほうが総額で安く済むことが多い。金額の内訳は別記事で細かく整理した。
男性と女性で違うところ
男性はスーツ・ネクタイ・靴・ベルトが揃えば形になるため、セット内容の差が小さい。女性はワンピースかアンサンブルかに加えて、バッグ・パンプス・ネックレス・袱紗・数珠まで必要になり、単品で集めると手間も費用もかさむ。そのため女性は最初から小物込みのセットを選んだほうが早い。
なお袱紗と数珠は喪服とは別に必要になる持ち物で、全互協も「お香典は袱紗に包んで運びましょう。」と案内している。セットに含まれるかどうかは会社ごとに違うので、申し込む前に内訳を見ておきたい。
よくある質問
喪服を持っていないと葬儀に参列できませんか?
そういうことはない。ただし地味な服装は求められる。当日までに時間がないなら、店舗受取型のレンタルを使えば数時間で用意できる。
レンタルした喪服はクリーニングして返すのですか?
今回確認した各社はいずれもクリーニング不要としている。たとえばRENCAは「クリーニングは不要です。汚してしまった場合でもそのままご返却いただきますようお願いいたします。」と案内している。
通夜と告別式の両方に出るときは何日借りればいいですか?
2日連続で着るなら、その分を見込んだ配送日程が必要になる。RENCAは利用日が2日続く場合、1日目に届き、2日目が通夜、3日目が葬儀、4日目に返却という流れを案内している。
まとめ
喪服がないと気づいた時点でやることは三つに絞られる。いつ必要かを決め、その時間に間に合う手段を選び、小物まで含めて揃うかを確認する。宅配レンタルなら16時前後の注文が翌日到着の分かれ目になるため、迷っている時間のほうが惜しい。













