喪服を持ってないときの3手順|急な訃報でも今日中に間に合わせる

喪服を持ってない人はどうする?急な訃報の乗り切り方

訃報の連絡を受けて、まず頭に浮かぶのが「喪服を持ってない」という一点だと思います。手持ちの黒い服で行っていいのか、今から買うべきか、それとも借りられるのか。落ち着いて調べる時間もない、という状況だと思います。最初にやるのは、クローゼットを見て手持ちで足りるかどうかを確かめることです。それで済むなら借りる必要はありません。足りないと分かったときは、通夜まで一日以上あるなら宅配レンタル、今日中に必要なら無人店舗型のレンタルか量販店での購入、という順で考えていきます。

まず状況別の打ち手を決める

手持ちで足りないと分かったら、次に確認するのは「いつ必要か」だけで十分です。そこが決まれば、選択肢は自動的に絞られます。

必要になるタイミング 現実的な打ち手
今日中(数時間後) 無人店舗型のレンタル(最短1時間)。近くになければ量販店で購入
明日 16時までに宅配レンタルを注文(地域により翌日着)
2〜3日後 宅配レンタルで余裕を持って手配。全国ほぼ対応
今後も着る予定がある 購入も選択肢。ただし体型変化を考える

宅配レンタルの分かれ目は注文の締め切り時刻です。RENCAは「16時までのご注文で本州、四国は翌日配送が可能です。その他の地域(離島を除く)は翌々日配送になります。」と案内しています。北海道・九州・沖縄にお住まいなら、16時に間に合っても届くのは翌々日という計算になります。

そして「今日中」に必要なら、宅配ではなく店舗で受け取る方式を探すことになります。24時間営業の無人店舗を広げているのが喪服レスキューです。公式の店舗一覧には、東京(新宿南口・池袋・浜松町・飯田橋・日本橋浜町・東京大手町・立川・八王子・渋谷ほか)、神奈川(横浜駅西口・横浜関内)、埼玉(川越)、大阪(新大阪・難波)、兵庫(神戸三宮)、福岡(天神西・博多駅前)が並んでいます。東京都内は町屋・四ツ木・桐ヶ谷・代々幡・落合・堀ノ内の各斎場内にも店舗があります。

RENCAにも東京・北千住センターでの店頭受取があり、「16時までのご注文で当日中のお受取が可能です。ご注文より最短1~2時間で礼服をお渡しできます。」としています。静岡には「今すぐ喪服」という「新静岡駅前の「男性用礼服」無人レンタルショップ」もありますが、こちらは男性用のみなので、女性は対象外になります。まずは自分が動ける範囲にこうした店舗があるかを調べて、なければ量販店で買う、という順番で見ていくのが早いです。

喪服を持っていないのは非常識なのか

「成人なのに喪服がないのは非常識ではないか」という不安の声は、よく見かけます。ただ、服装の指針を出している側の記述を読むと、求められているのは特定の一着ではなく「地味であること」だと分かります。一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会は参列者の服装について「男性:ブラックスーツ、ダークスーツに白いシャツ、黒か地味な色のネクタイなど。」と示し、女性については「女性:ワンピースとジャケットのアンサンブル。地味な色柄・ワンピースなど。」としています。

葬儀社の解説でも、参列者の服装は「現在では厳密な決まりはありませんが、三回忌までは略礼服が一般的です。」とされています。持っていないこと自体が問題なのではなく、当日ふさわしい格好で参列できるかどうかが問われている、と読むのが自然です。

手持ちの黒いスーツで代用できるか

ここがいちばん迷うところだと思います。ビジネス用の黒いスーツやリクルートスーツを流用するという案は、誰でも思いつきます。ただし小さなお葬式の解説は、遺族側の服装について「冠婚葬祭用以外の普通のブラックスーツは避けましょう。」と明記しています。礼服の黒は通常のスーツより深い黒で、並ぶと差が出るためです。

もうひとつ、手持ちがある人こそ確認してほしいことがあります。自分は社会人1年目に喪服を買って、今もクローゼットに入れてあります。ただ32歳になって体型が変わり、あれが今も入るのかは正直なところ自信がありません。着られるつもりでいたのに当日の朝に袖が通らない、というのがいちばん困る展開です。手持ちがあるなら、当日の朝ではなく前の晩のうちに一度着てみてください。それで問題なければ、借りる必要はありません。

代用を考えるときの注意
参列者としてなら地味なダークスーツで通ることもありますが、遺族・親族として並ぶ立場なら話が変わってきます。自分がどの立場で参列するのかを先に確認してから、代用するか借りるかを決めてください。

ちなみに借りる側に回っても、サイズの問題が完全に消えるわけではありません。RENCAは「申し訳ございませんが、配送商品・店頭受取商品ともに試着対応はできませんのでご了承ください。」としていて、自分で採寸した数値を商品ページのサイズ表に当てて選ぶことになります。一方、先ほどの無人店舗型は試着してから決められます。今すぐ喪服(男性のみ)は「好きなだけ試着可能」と案内していますし、喪服レスキューも「試着後にレンタルをしたい喪服がなかった場合でもキャンセルができます。」としています。サイズに自信がないなら、ここが宅配との実際の差になります。

借りるといくらかかるか

宅配型の喪服レンタルは、男女とも一式5,000円前後から見つかります(金額はいずれも2026年7月時点)。たとえばRENCAは男性礼服(宅配)のベーシックセットが4,800円(税込)、女性礼服(宅配)は5,800円(税込)が中心です。送料については「送料無料(北海道・沖縄・一部離島を除く) ・代引手数料無料」と案内されていますので、北海道と沖縄は無料の対象外という点だけ先に見ておいてください。喪服レンタル本舗はレディースの3泊4日が4,780円(税込)で、「配送料は往復ともに全国無料です。」としています。

小物までまとめて借りたいなら、Cariru BLACK FORMALのレディース8点セットが8,980円(税込)からで、バッグや数珠まで含んだ構成になります。礼服レンタルのやましたは5,800円(税込)からと本体が安いかわりに小物がオプションですが、札幌・名古屋・大阪・広島・博多などに受取拠点を持っているのが特徴です。宅配で間に合わないときは、この2社を含めて受け取りに行ける社を探すことになります。

購入する場合、量販店の礼服は数万円台が中心です。一度きりの参列で、しかも体型が変わりやすい時期なら、借りるほうが総額で安く済むことが多くなります。金額の内訳は別記事で細かく整理しました。

近くに受け取れる店舗がなく、それでも今日中に必要なら、現実的な選択肢は量販店で買う一本になります。その場合、店に向かう前に電話で確かめておきたいことが二つあります。自分のサイズの在庫があるかと、その日のうちに裾上げを仕上げてもらえるかです。この二つが取れていれば、あとは店頭で一式そろいます。逆にどちらかが空振りだと、店をはしごすることになって時間を失います。

当日そろえるもの
男性:ブラックスーツ/白無地のワイシャツ/黒無地のネクタイ/黒い靴下/黒い革靴/数珠/袱紗/香典袋
女性:上記の服装に加えてストッキング・パンプス・バッグ(色の基準は後述します)
喪服そのものより、ネクタイや靴下のほうが買い忘れやすいところです。当日の朝にコンビニを探して走る、というのがいちばんありがちな失敗になります。

男性と女性で違うところ

男性はスーツ・ネクタイ・靴・ベルトが揃えば形になるので、セット内容の差は小さいです。女性はワンピースかアンサンブルかに加えて、バッグ・パンプス・ネックレス・袱紗・数珠まで必要になり、単品で集めると手間も費用もかさみます。そのため女性は、最初から小物込みのセットを選んだほうが早いです。なお色の基準ははっきりしていて、小さなお葬式は「ストッキングは肌色か黒にします。靴やバッグもすべて黒にします。」としています。手持ちの黒い靴とバッグで足りるなら、借りるのは衣装だけで済みます。

喪服レンタル本舗のフォーマル小物4点セット(バッグ・袱紗・数珠・パールネックレス)

出典:喪服レンタル本舗公式サイト

喪服レンタル本舗が「フォーマル小物セット4点セット」として3泊4日4,500円(税込)で出しているのが、上の画像のバッグ・袱紗・数珠・パールネックレスです。単品でそろえようとすると何をどこで買うか迷いますが、必要なものが写真1枚で分かるので、手持ちと照らし合わせる基準にはなります。

なお袱紗と数珠は喪服とは別に必要になる持ち物で、全互協も「お香典は袱紗に包んで運びましょう。」と案内しています。セットに含まれるかどうかは会社ごとに違いますので、申し込む前に内訳を見ておいてください。

よくある質問

喪服を持っていないと葬儀に参列できませんか?

そういうことはありません。ただし地味な服装は求められます。当日までに時間がないなら、24時間営業の無人店舗型レンタルなら数時間で用意できますし、近くに店舗がなければ量販店で買うのが確実です。

レンタルした喪服はクリーニングして返すのですか?

今回確認した各社は、いずれもクリーニング不要としています。たとえばRENCAは「クリーニングは不要です。汚してしまった場合でもそのままご返却いただきますようお願いいたします。」と案内しています。

通夜と告別式の両方に出るときは何日借りればいいですか?

2日連続で着るなら、その分を見込んだ配送日程が必要になります。RENCAは利用日が2日続く場合、1日目に届き、2日目が通夜、3日目が葬儀、4日目に返却という流れを案内しています。

まとめ

喪服がないと気づいたときにやることは、三つです。手持ちで足りるかを確かめ、足りなければいつ必要かを決めて、その時間に間に合う手段を小物まで含めて選びます。手持ちで済むならそれがいちばん早い方法ですし、足りなくても宅配レンタルは16時の注文が翌日到着の分かれ目になります(本州・四国の場合)。順番に確認していけば、判断はそれほど難しくありません。

一人暮らしで喪服を買わずに来てしまった人は珍しくありません。調べてみると、レンタル側がその前提で組まれていました