ワンルームでスーツケースを持つと、押し入れの一段か、部屋の隅の床が丸ごと埋まる。年に一度しか使わないものに、家賃の何%かを払い続けている状態だ。結論から書くと、使用頻度が年1回以下なら手放してレンタルに切り替えるのが最も効く。それが難しい場合の順番も含めて整理する。
置き場所問題の選択肢
| 方法 | 占有スペース | 向いている人 |
|---|---|---|
| 手放してレンタル | ゼロ | 年1回以下、日数がばらつく |
| 機内持ち込みサイズだけ持つ | 押し入れの一角 | 1〜3泊の移動が多い |
| 中に季節物を入れて収納家具として使う | 変わらないが中身が有効化 | 手放す踏ん切りがつかない |
| 預ける(保管サービス) | ゼロ(月額が発生) | 高価な1本を長く使いたい |
年1回なら持たないほうが安い
置き場所を金額に置き換えると判断しやすい。家賃6万円・20平方メートルの部屋なら1平方メートルあたり月3,000円。Lサイズのスーツケースは立てて置いても周囲の取り回しを含めて0.3平方メートル前後を占めるので、年間で1万円強に相当する。ここに購入代金の償却が乗る。
一方でレンタルは、3〜5泊向けのMサイズで1回5,000〜6,000円台(税込)が中心だ。レンティオはグランプラス クイック60Lが3泊4日5,200円、「全国一律480円の配送手数料でお届け、返却時の送料は無料です。」という条件になっている。年1回の旅行なら、置き場所の機会費用だけでレンタル代の大半が消える計算だ。
・直近3年で何回使ったか
・その3年で必要だった容量は同じだったか
・急に必要になったとき、翌日に届く手段があるか
3つ目は重要で、平日15時までの注文で当日出荷という社があるかを先に調べておくと、手放す判断がしやすくなる。
サイズを1段落とすだけでも変わる
手放すのが不安なら、持つ本数ではなくサイズを見直す方法がある。アールワイレンタルのサイズ区分では、Sサイズが1〜3泊で39L以下、Mサイズが3〜5泊で40〜69L、Lサイズが5〜10泊で70〜89Lとなっている。自宅に置くのは機内持ち込みサイズだけにして、それ以上が必要な旅行のときだけ借りる、という組み合わせが現実的だ。
機内持ち込みサイズは規定が決まっている。ANAは国内線について、100席以上の機材で3辺合計115cm以内(55cm×40cm×25cm以内)、100席未満で3辺合計100cm以内(45cm×35cm×20cm以内)としており、重量は身の回り品と合わせて10kg以内だ。この枠に収まる1本なら、クローゼットの上段に入る。
預けるという選択肢の位置づけ
高価な1本を手放したくない場合は、外部に預ける方法もある。ただし月額が発生するため、レンタル料金と比べて損得が逆転しやすい。年1回しか使わないなら、12か月分の保管料がレンタル1回分を超えていないかを先に計算したい。スーツケース専門店には保管や修理のサービスを併営しているところもあり、アールワイレンタルを運営する日本鞄材も収納・保管と修理の別サイトを持っている。持ち続けるコストを外注しているだけ、という点は意識しておきたい。
逆に、部屋に置いたまま有効活用する方法もある。オフシーズンの寝具や来客用の布団を中に入れてしまえば、占有面積は同じでも収納量は増える。ただし密閉された樹脂の箱は湿気がこもるので、除湿剤を入れて半年に一度は開けることが前提になる。
手放したあとの受け皿を作っておく
処分してから困らないよう、急ぎの調達手段をひとつ決めておきたい。アールワイレンタルは「ご希望のスーツケースの在庫状況により、平日15時・土曜日12時(※)までのご注文で即日発送・最短翌日にお届け致します。」としている。急な出張が入っても翌日には手元に届く前提が作れれば、部屋に置いておく理由はかなり減る。
よくある質問
スーツケースの中に物を入れて収納代わりにしてもいいですか?
問題はないが、湿気がこもるため長期保管には向かない。除湿剤を入れ、年に一度は開けて中身と本体の状態を確かめたい。なお、レンタル品を収納代わりに使うことはできない。返却時の同梱物は各社とも保管期間を定めており、ククレンタルは30日間としている。
使わないスーツケースはどう処分すればいいですか?
自治体によって粗大ごみの区分と手数料が異なるため、住んでいる市区町村のごみ分別ページを確認するのが確実だ。買取や下取りを受け付けている事業者もある。
ベランダや玄関に置くのはどうですか?
屋外は避けたい。直射日光と雨で樹脂が劣化し、キャスターの軸が固着することがある。玄関の土間に置く場合も、床との接地面が湿らないよう台に載せておくとよい。
まとめ
置き場所がないという悩みは、収納の工夫より使用頻度の見直しで解ける。年1回以下なら手放し、必要なときに借りる。翌日に届く調達先をひとつ決めておけば、手放す判断は思ったより軽い。











