窓サッシの黒カビ掃除|カビ取り剤は腐食の原因。メーカーが示す手順は中性洗剤

窓 サッシ 黒カビ 掃除

サッシの溝が黒くなっていると、つい塩素系のカビ取り剤に手が伸びる。だが三協アルミはアルミ・ステンレス製のサッシについて、「便器やタイル用の酸性洗浄剤やアルカリ性洗浄剤は、表面を侵し腐食の原因となりますので、使用しないでください」としている。塩素系カビ取り剤はアルカリ性だ。この記事では、サッシを傷めずに黒ずみを落とす手順と、カビが出る根本原因を整理する。

項目サッシでの扱い
使う洗剤薄めた台所用合成洗剤(中性)
使わない酸性・アルカリ性洗浄剤、有機溶剤(腐食の原因)
やらない洗剤を直接スプレー(液だれで白くなる・しみ)
やらない金属たわしでこする(キズ→腐食)
忘れがち排水キャップの目詰まり——掃除機で定期的に

カビ取り剤がサッシに向かない理由

三協アルミはアルミ・ステンレス製商品のお手入れの注意として、次を挙げている。

「ベンジン、シンナー、アルコールなどの有機溶剤、便器やタイル用の酸性洗浄剤やアルカリ性洗浄剤は、表面を侵し腐食の原因となりますので、使用しないでください」

浴室用のカビ取り剤は塩素系=アルカリ性であり、この記述の対象に入る。カビは落ちても、アルミの表面処理が侵される可能性があるということだ。

物理的に落とす方向も止められている。「金属たわしなどでこすると、表面にキズがつき腐食の原因となりますので、使用しないでください」

強い薬剤も強い研磨も、どちらも腐食につながる——サッシの黒ずみに「力技」は用意されていない。

⚠️ 洗剤を直接スプレーしない

中性洗剤であっても、かけ方に指定があります。三協アルミは「薄めた台所用合成洗剤(液性:中性)(※2)を汚れた部分に直接かけたり、直接スプレー散布したりしないでください。液だれにより白くなったり、しみの原因となります」としています。

布に含ませてから当てる——これが正しい使い方です。スプレーすると、垂れた筋がそのまま跡になります。

メーカーが示す手順

三協アルミのアルミ・ステンレス製商品の手順は4段階になっている。

  1. 「表面についた砂やほこりをていねいに取り除いてください」
  2. 「汚れは、柔らかい布、スポンジ(※1)などを使用して水洗いにより、洗い落としてください」
  3. 「水洗いで取れない汚れは、薄めた台所用合成洗剤(液性:中性)(※2)を柔らかい布などに含ませ、拭き取ってください」
  4. 「洗剤使用後は、洗剤分が残らないように十分に水洗いを行い、最後に乾いた布で水分を拭き取ってください」

1番の「先に砂ほこりを取る」を飛ばさないことが重要になる。砂が残ったまま布でこすれば、研磨剤をかけているのと同じことになる。

そして4番の「乾いた布で水分を拭き取る」までが手順だ。濡れたまま放置すれば、そこがまたカビの発生源になる。

樹脂サッシの場合はさらに慎重に

近年増えている樹脂サッシは、アルミより傷つきやすい。三協アルミは「樹脂は、アルミニウムなどの他の材質と比べるとキズがつきやすい性質があります。レール部分にたまった砂やゴミをそのままにして使用を続けると、キズの原因となりますので、まめにお手入れをしてください」としている。

禁止事項も強い表現になる。「ベンジン、シンナー、アルコールなどの有機溶剤は絶対に使用しないでください」「金属たわしや金ベラは、樹脂の表面にキズがつく原因となりますので、使用しないでください」

アルコールの除菌スプレーも樹脂サッシには使えない——カビ対策として使いがちなだけに、注意したい点になる。

見落としやすい「排水キャップ」

サッシのカビが繰り返す場合、レールの水はけを疑いたい。

三協アルミは「排水キャップのついたレールについては、キャップの目詰りを防止するために掃除機で定期的に掃除をしてください」としている。

サッシの下枠には結露水や雨水を外へ逃がす排水口がある。ここが砂やほこりで詰まると、水がレールに溜まったままになる。水が引かない場所は、拭いても拭いてもカビが戻る

レール全体の掃除方法も具体的だ。「レール・下枠は砂やほこりのたまりやすいところです。戸車の摩擦を防ぎ、軽快な開閉をするために、定期的に掃除をしてください」とされ、手順は「掃除の方法は、ブラシやハケで砂ぼこりを落とし、割り箸の先に布を巻きつけたもので拭き取れば、さらにきれいになります」となっている。

割り箸に布を巻く——溝の角まで届く道具として、メーカー自身が挙げている方法だ。

💡 レールに金属を置かない

三協アルミは「アルミは釘やヘアピンなどの鉄製のものと接触していると、異種金属接触腐食〔異種金属を電気が流れやすい(水がかかった)状態で接触させた時に生じる腐食〕をおこすことがあります。サッシのレールに釘やヘアピンなどを放置しないでください」としています。

結露で濡れやすいレールは、まさに「水がかかった状態」が起きる場所です。掃除のときに小さな金属片が落ちていないか確認しておくと安心です。

網戸も同時に洗う

サッシだけきれいにしても、網戸のほこりがまたレールに落ちてくる。三協アルミの網戸の手順は、置き方に指定があるのが特徴だ。

「網戸をはずし、網の張ってある側を下にして床に置き、柔らかい布、スポンジ(※1)などを使用して水洗いにより、洗い落としてください」

理由も書かれている。「網の張ってある側を上にしたり、たてかけたままで洗うと、網が押されてゆるんだり、破れたりするおそれがありますので、必ず網の張ってある側を下にして床に置いて清掃してください」

油汚れがある場合は「薄めた台所用合成洗剤(液性:中性)(※2)をつけた柔らかい布、スポンジ(※1)で軽く拭いてください」とされ、仕上げは「洗剤分が残らないように十分に水洗いを行い、最後に乾いた布で水分を拭き取ってください」になる。

枠については「網戸の枠の部分は、サッシのお手入れと同じ方法で行ってください」とされている。

ゴムパッキンの黒い点が取れません

サッシまわりでも、ゴム部分に食い込んだ黒カビは別問題になる。ゴムは素材が違うため、扱いも変わる。窓のゴムパッキンについては別途整理している。

ただし注意したいのは、ゴム用のカビ取り剤がアルミやレールに垂れないようにすることだ。前述のとおり、アルカリ性洗浄剤はサッシの腐食原因とされている。ゴムに使う場合も、周囲を養生して液だれさせないのが前提になる。

そもそもの原因は結露にある。冬場に窓が濡れる、それをそのままにしている——この状態が続く限り、掃除しても再発する。結露を拭く、換気する、レールの排水を通すの3点が、掃除より先に効く対策になる。

結露が家全体の湿気から来ている場合は、窓だけの問題ではない。範囲が広い、天井や壁にも出ているという場合は、ハウスクリーニングで状況を見てもらうのも手になる。

よくある質問

サッシの黒カビにカビ取り剤を使ってもいいですか?

避けてください。三協アルミはアルミ・ステンレス製商品について「便器やタイル用の酸性洗浄剤やアルカリ性洗浄剤は、表面を侵し腐食の原因となりますので、使用しないでください」としています。塩素系のカビ取り剤はアルカリ性です。また「ベンジン、シンナー、アルコールなどの有機溶剤」も同じく使用不可とされ、樹脂サッシでは「絶対に使用しないでください」という表現になっています。使えるのは薄めた台所用合成洗剤(中性)です。

サッシの掃除で洗剤をスプレーしてもいいですか?

直接かけないでください。三協アルミは「薄めた台所用合成洗剤(液性:中性)を汚れた部分に直接かけたり、直接スプレー散布したりしないでください。液だれにより白くなったり、しみの原因となります」としています。柔らかい布に含ませてから拭くのが正しい方法です。仕上げは「洗剤分が残らないように十分に水洗いを行い、最後に乾いた布で水分を拭き取ってください」まで行います。

掃除してもサッシのカビがすぐ戻るのはなぜですか?

レールの排水が詰まっている可能性があります。三協アルミは「排水キャップのついたレールについては、キャップの目詰りを防止するために掃除機で定期的に掃除をしてください」としています。結露水が抜けずレールに溜まったままだと、拭いてもカビが戻ります。レール自体の掃除方法としては「ブラシやハケで砂ぼこりを落とし、割り箸の先に布を巻きつけたもので拭き取れば、さらにきれいになります」と示されています。

まとめ

✅ この記事のポイント
  • 酸性・アルカリ性洗浄剤は腐食の原因——カビ取り剤は使わない
  • 有機溶剤(ベンジン・シンナー・アルコール)も不可。樹脂サッシは「絶対に」
  • 金属たわしはキズ→腐食。力技の選択肢がない
  • 使うのは薄めた台所用合成洗剤(中性)布に含ませる、スプレーしない
  • 手順は砂ほこり除去 → 水洗い → 中性洗剤 → 十分に水洗い → 乾拭き
  • 排水キャップの目詰まりを掃除機で。溜まった水がカビを呼ぶ
  • レールはブラシ+割り箸に布を巻いたもの
  • レールに釘やヘアピンを放置しない(異種金属接触腐食)
  • 網戸は網の面を下にして床に置いて洗う

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