ベビーカーはレンタルと購入どっち?損益分岐点を実額で計算

ベビーカーはレンタルと購入どっち?損益分岐点を実額で計算

ベビーカーを買うか借りるかは、感覚ではなく「使う期間」で決まります。レンタル各社の商品ページには6ヵ月料金と1ヶ月あたりの延長料金が載っているので、何ヶ月借りたら買うのと同じ額になるかは自分で計算できます。実際に3機種で計算したところ、分岐点は10ヶ月・12ヶ月・16.5ヶ月と機種ごとにばらけました。共通していたのは、半年程度ならどの機種もレンタルのほうが安いということです。

同じ機種で買う場合と借りる場合を並べる

機種(型・対象月齢) メーカー希望小売価格 レンタル6ヵ月 1ヶ月延長 購入額に並ぶ時期
アップリカ カルーンエアーメッシュ
A型・1ヶ月〜36ヶ月頃
35,200円 17,600円 4,400円 約10ヶ月
コンビ スゴカルα 4キャス compact
A型・1ヶ月〜36ヶ月頃
68,200円 21,670円
セール時17,336円
4,400円 約16.5ヶ月
サイベックス リベル
B型・6ヶ月〜4歳頃
27,500円 12,760円 2,420円 約12ヶ月

表の出典:ナイスベビーホクソンベビーベビレンタ(2026年7月時点)

レンタル料と延長料はナイスベビーの商品ページの表示によるものです(カルーンエアーメッシュスゴカルα 4キャス compactリベル、いずれも2026年7月時点・税込)。購入額に並ぶ時期は、6ヵ月料金に1ヶ月延長料金を積み上げて希望小売価格に届く月を出したものです。例えばカルーンエアーメッシュなら、35,200円から6ヵ月ぶんの17,600円を引いた17,600円を延長料4,400円で割って4ヶ月、合わせて10ヶ月という計算になります。

⚠️ この表を読むときの注意
・購入側はメーカー希望小売価格です。実売価格はこれより安いことが多く、その分だけ分岐点は手前に来ます。実際に検討する機種の店頭価格で置き換えてください。
・リベルだけB型で、そもそも使い始める月齢が違います。A型と横並びでどちらが得かを比べる表ではなく、同じ機種を買う場合と借りる場合の比較として見てください。
・レンタル側にはこのほかに往復送料がかかります。ベビーカーは大型に分類されやすい品物です。
・スゴカルαのように、5ヵ月・6ヵ月だけセール価格が出ている機種もあります。

分岐点を決めるのは定価ではなく延長料

まず押さえておきたいのは、6ヵ月時点ではどの機種もレンタルのほうが安いということです。6ヵ月料金は希望小売価格の3割から5割(スゴカルα31.8%・リベル46.4%・カルーンエアーメッシュ50.0%)で、まだ購入額の半分にも届いていません。半年使うなら買ったほうがいいというのは、少なくともこの3機種では成り立ちませんでした。

では何が分岐点を決めているのか。当初は定価が高い機種ほどレンタルが有利だろうと考えていたのですが、表の3機種ではその順序になりませんでした。定価35,200円のカルーンエアーメッシュが10ヶ月なのに対し、より安い27,500円のリベルは12ヶ月で、安いほうが長く借りられる形です。

効いていたのは1ヶ月の延長料が定価の何%にあたるかでした。カルーンエアーメッシュは4,400円÷35,200円で月12.5%、リベルは2,420円÷27,500円で月8.8%、スゴカルαは4,400円÷68,200円で月6.5%。この比率が小さい機種ほど、借り続けても購入額になかなか届きません。スゴカルαの分岐点が16.5ヶ月と飛び抜けて長いのは、定価が高いこと自体より、その定価に対して延長料が据え置きに近いためです。

検討している機種があるなら、延長料金を定価で割ってみてください。月10%を超えるなら1年未満で買ったほうが安くなり、月7%を切るなら1年を超えても借り続けられる、というのがこの3機種から見えた感触です。

判断の目安
・里帰り・帰省・旅行など数週間で終わる → レンタル(2週間で6,710〜12,760円)
・半年前後で使い終わる見込み → レンタル(購入額の3〜5割で収まる)
・A型を数ヶ月だけ使い、その後B型に切り替える予定 → A型はレンタル
・1年以上使うか読めない → 延長料÷定価が月10%を超える機種なら購入寄り
・毎日の通園・買い物で3年使う見込み → 購入

購入側にだけかかるもの

購入価格だけを見ていると抜け落ちるコストがあります。ひとつは保管場所です。A型ベビーカーは畳んでも幅50cm前後・高さ1m弱の荷物になり、玄関か廊下を常時占有することになります。もうひとつは処分で、使い終わったあとに粗大ごみへ出すか、譲るか、売るかを自分で決めなければなりません。

逆に、レンタル側にだけかかるのが送料と返却の手間です。ナイスベビーは宅配便を選ぶと「レンタル品1梱包(1アイテムごと)につき往復送料がかかります。」としており、ベビーカーは大型に分類されやすい品物です。総額で比べるなら、この往復送料まで入れて並べたいところです。

レンタルが向かないケース

期間が読めないときは、レンタルの延長が積み上がって結局高くつくことがあります。ベビレンタは「ご注文後にレンタル延長していただくことでご希望期間の利用が可能です。」と案内していて、延長自体はできる仕組みです。ただしダスキンかしてネッとの商品ページには「一度に3ヵ月以上の契約でレンタル料金20%~40%OFFになります。」とあり、この割引はまとめて契約したときの条件として書かれています。長く使うと分かっているなら、最初から長期で契約したほうが安くなります。

延長は「あとから足す」と損をすることがある
短期で契約して延長を重ねると、長期割引の対象外になる社があります。使う期間の見込みが立っているなら、最初から長い契約にして早めに返すほうが安くなる場合もあります。

月額固定の社なら1年の総額が読める

期間別の料金表を持つ社だと1年の総額は計算しにくいのですが、月額固定の社なら単純な掛け算で出せます。ホクソンベビーは料金の考え方を「一部の商品に長期レンタルプランがございますが、基本的には毎月同じ価格(月額料金)ですので、短い期間で開始して、様子を見ながら延長していく方法がおすすめです。」と説明しています。

同社のアップリカ カルーンエアーABは月額4,100円(税込)で6ヶ月24,600円。1年なら49,200円という計算になります。ナイスベビーで見たカルーンエアーメッシュの希望小売価格は35,200円ですから、35,200円÷4,100円で8.6ヶ月目に購入額へ並ぶ計算になります。1年借りれば49,200円で、購入価格を14,000円ほど超えます。ナイスベビーの期間別料金で出した10ヶ月より少し早いのは、月額固定だと最初の数ヶ月にまとめ価格の割安さが乗らないためです。いずれにせよA型を1年フルに使うつもりなら、買ったほうが安いという結論は変わりません。

逆に半年で切り上げるなら24,600円で、購入の7割程度に収まります。そのうえ返却してしまえば保管も処分も発生しません。ここが判断の分かれ目になります。

買い取りできる社とできない社

「借りてみて気に入ったら買う」ができるかどうかも、社によって違いました。ベビレンタの月額レンタルプランは買い取りに切り替わる設計ですが、ホクソンベビーは「レンタル品をお買い取りいただく事は出来ません。」と明記しています。

試用のつもりで借りるなら、買い取りの可否を先に確認しておいてください。買い取れない社で気に入ってしまった場合は、返却したうえで新品を買い直すことになります。

よくある質問

レンタルしたベビーカーはそのまま買い取れますか?

ベビレンタには月額レンタルプランがあり、「月額課金の自動終了期間を超えると、商品はお客様のものとなり、返却は不要となります。」と説明されています。長く使うか迷っている場合は、この形なら判断を先送りできます。

中古を買うのとレンタルはどちらが得ですか?

金額だけなら中古購入が安くなることが多いです。ただし中古は、状態の判断と処分を自分で引き受けることになります。レンタルは点検清掃済みの品が届いて返却で終わりますので、その手間を金額に換算してどちらを取るか、という話になります。

A型とB型を両方買うのと、A型だけ借りるのはどちらが安いですか?

A型を数ヶ月だけ借り、B型を購入する組み合わせが安くなりやすいです。上の表の数字で置き換えると、A型のカルーンエアーメッシュを買えば35,200円ですが、6ヵ月レンタルなら17,600円で、差は17,600円。B型のリベルを27,500円で買うとして、両方買えば62,700円、A型だけ借りれば45,100円という計算になります。ただしA型を10ヶ月以上使うなら、レンタル側が35,200円に並ぶので差はなくなります。具体的な月齢の目安は別記事で整理しています。

まとめ

ベビーカーの損益分岐点は、レンタル各社が出している6ヵ月料金と1ヶ月延長料金があれば自分で計算できます。今回の3機種では10ヶ月・12ヶ月・16.5ヶ月で、半年程度ならどれもレンタルのほうが安く、1年を超えると機種によって答えが変わるという結果でした。定価の高さではなく、延長料が定価の何%かを見るのが早道です。なお購入側はメーカー希望小売価格で計算しているので、実売価格で置き換えると分岐点はもう少し手前に来ます。使う期間の見込みを先に決めてしまえば、金額の比較はそのあと自動的に決まります。

延長料を定価で割るだけで分岐点が出ると分かってから、借りるか買うかで迷う時間がずいぶん減りました