粗大ゴミの料金を4市で比較|同じシングルマットレスでも1,300円の差

粗大ゴミの料金表を5市で比較|同じソファで3倍差

ソファを捨てるのにいくらかかるのか。検索すると「相場は◯円」という説明が出てきますが、粗大ゴミの手数料に相場という考え方はあまり役に立ちません。実際に調べてみると、同じ品目でも自治体によって金額が数倍違います。スプリング入りマットレスは大阪市のシングル700円に対し名古屋市2,000円で、1,300円の差。約2.9倍です。自転車も福岡市300円に対し名古屋市1,000円と3倍以上開きます。この記事は4市(札幌・名古屋・大阪・福岡)の公式料金表を品目別に突き合わせたものです。仙台市など他の自治体も、区分の考え方の例として本文で触れています。自分の金額は、最後に自治体の料金表で確認してください。

品目札幌市名古屋市大阪市福岡市
ソファ(1人掛け)500円500円700円500円
ソファ(2人掛け以上)900円1,000円(3人以上用は1,500円)1,000円1,000円
スプリング入りマットレス1,800円2,000円※700円(シングル)1,000円
自転車500円1,000円400円300円
布団200円(3枚まで)250円(2枚まで)200円(毛布含め4枚まで)300円
⚠️ マットレスの行だけは、そのまま比べられません
同じ「スプリング入りマットレス」でも、区分の切り方が自治体ごとに違います。札幌市はサイズを問わず1,800円、名古屋市もサイズを問わず2,000円、大阪市はシングル700円でセミダブル・ダブルは1,000円です。表の700円はシングル限定の額なので、ダブルで比べると大阪1,000円対名古屋2,000円で2倍に縮みます。
自転車は4市とも区分が揃っているので、こちらは横並びで見て問題ありません。ソファは名古屋市だけが2人用と3人以上用を分けているので、3人掛けなら名古屋市は1,500円で見てください。

※名古屋市の額は、粗大ごみ処理手数料の例(2026年9月30日更新)と粗大ごみ品目一覧の、収集日が2026年10月1日以降の額です。名古屋市はマットレスを種類で分けており、表の2,000円はスプリング入りマットレスの額です(低反発・磁気・ウォーターマットレスは500円、ベビー用・和式3つ折りは250円)。札幌・大阪・福岡の出典は各市の公式料金表(札幌市 大型ごみ処理手数料一覧/大阪市 粗大ごみ処理手数料一覧表/福岡市 収集品目一覧)で、2026年7月時点の掲載値です。

手数料の刻みからして自治体ごとに違う

品目別の金額を比べる前に、そもそも料金の階段が揃っていません。名古屋市は2026年9月収集分までは250円・500円・1,000円・1,500円の4段階でしたが、10月収集分からは2,000円と2,500円が加わり、250円から2,500円までの6段階になりました。大阪市は「粗大ごみ処理手数料は、1点につき200円、400円、700円、1,000円の4区分です。」で、下限も上限も名古屋市より低く設定されています。

札幌市の料金表を通して読むと200円・500円・900円・1,300円・1,800円の5段階が現れ、上限は1,800円です。仙台市は「品目や大きさなどによりお支払いいただく手数料の金額が異なります(400円・800円・1,200円・1,600円、スプリングマットレスは3,000円)。」と、下限が400円と高めに設定されています。福岡市は「粗大ごみ処理券販売価格 300円、500円、1,000円」の3段階です。

この「階段の作り方」の差が、そのまま品目別の金額差になります。仙台市に200円の粗大ゴミは存在せず、大阪市に1,500円の区分は存在しません。

差が最も大きかったのはマットレスと自転車

今回並べたなかで最大の開きが出たのは、スプリングマットレスでした。大阪市はシングルを700円としており、セミダブルとダブルでも1,000円。名古屋市は2026年10月収集分から、スプリング入りマットレスをサイズを問わず2,000円としています。シングル同士で1,300円の差です。さらに仙台市は「納付券は「400円券」、「3,000円券(スプリングマットレス専用)」の2種類です。」と、スプリングマットレス専用の3,000円券を用意しています。札幌市も「ベッドマットレス」の区分でスプリング付きを1,800円、スプリングのないものを200円と9倍の差をつけています。スプリングが処理工程で厄介だという事情は共通していても、いくら取るかの判断は自治体で分かれています。

区分が4市で揃っている品目では、自転車の開きが最も大きくなりました。福岡市300円、大阪市400円、札幌市500円に対し、名古屋市は電動アシスト付きも含めて1,000円で、福岡市との差は700円です。ソファは、札幌市が応接用いすを1人用500円・2人以上用900円とし、名古屋市はソファー1人用500円・2人用1,000円・3人以上用1,500円。2人掛けなら100円差ですが、3人掛けになると600円の差が開きます。大きい家具ほど自治体差が出やすいと考えておくといいです。

同じ品目でも大きさで金額が変わる

料金表を見るときに見落としやすいのが、寸法による区分です。大阪市はたんすを「幅・奥行・高さの合計」で3段階に分け、2メートル未満400円、2メートル以上2.5メートル未満700円、2.5メートル以上1,000円としています。名古屋市は2026年10月収集分から、たんすを最大の辺の長さが120センチ以下なら1,500円、120センチを超えると2,000円と分けます。札幌市のたんすは高さ1m未満500円、1m以上1,300円です。

測り方も自治体が定義しています。大阪市は「【丸いテーブルなど】最大の径」「【四角いテーブルなど】最大の辺」「【靴箱・本棚・たんすなど】幅+奥行+高さ」と品目ごとに測る箇所を示しています。申込前に測っておくべきなのはこのためで、世田谷区も「事前に最長辺とその次に長い辺を測ってからお申し込みください。」と案内しています。

⚠️ 解体しても手数料は安くならない自治体がある
世田谷区は「粗大ごみの処理手数料は、原則として解体前の大きさで決まります。解体が可能なもの(スチール製の棚、ベッド、タンス、テーブル等)であっても、解体しても手数料は変わりません。」と明記しています。ベッドをばらして小さくすれば安くなる、という発想はこの区では通用しません。分解にかけた労力が費用に反映されないので、作業前に自分の自治体の扱いを確認したいところです。

手数料は改定される

料金表は固定ではありません。名古屋市は収集日が2026年10月1日以降の粗大ごみから処理手数料を改定し、粗大ごみ処理手数料の例も改定後の額に切り替わっています。マットレス(スプリング入り)は1,000円から2,000円、自転車は500円から1,000円と倍になりました。ソファーは2人以上でひとくくりだった1,500円が、2人用1,000円・3人以上用1,500円に分かれています。布団・こたつ布団は2枚まで250円で据え置きです。同じ10月には粗大ゴミの対象そのものも「容量45リットルの指定袋に入らないもの」に変わり、金額と対象が同時に動きました。冒頭の表の名古屋市の欄は、この10月以降の額です。大阪市は郵便局での券販売を2025年3月末で終了しており、支払い方法の側も変化しています。

数年前に調べた記憶や、他人の体験談の金額をそのまま使うのは避けたいところです。申し込めば正確な金額が伝えられるので、確定値はそこで得るのが最短です。

安くする方向の選択肢は用意されている

払う金額を下げる手段は、料金表の外にあります。ひとつは自分で運ぶことで、世田谷区は「持ち込みの場合は、収集の場合と比べて処理手数料が半額程度となります。」としています。もうひとつは減免制度で、横浜市は生活保護世帯などを対象に「1世帯あたり年間(4月1日~翌年3月31日)4個まで」を全額免除しています。

そして手数料が発生しない道もあります。名古屋市・横浜市・大阪市・世田谷区はいずれもリユース事業者と連携しており、状態がよければ引き取ってもらえます。名古屋市は「持ち込みで、まだ使えるリユース品を無料で引き取ります(処理手数料不要)。」と案内しています。

よくある質問

粗大ゴミの料金は全国で同じですか?

同じではありません。手数料は市区町村が条例で定めるため、区分の刻みも品目ごとの金額も自治体ごとに異なります。今回確認した5市では、手数料の最低額が大阪市200円から仙台市400円まで幅があり、最高額も福岡市1,000円から仙台市3,000円まで開きました。同じシングルのスプリング入りマットレスでも、大阪市700円と名古屋市2,000円で1,300円の差があります。

粗大ゴミの料金はなぜ値上がりするのですか?

手数料は自治体の条例で定める使用料・手数料の一部なので、財政や処理原価の見直しにあわせて改定されます。名古屋市は2026年10月1日以降の収集分から粗大ごみ処理手数料を改定し、スプリング入りマットレスは1,000円から2,000円、自転車は500円から1,000円になりました。値上げの理由や幅は各自治体の改定資料に示されるため、金額そのものより「いつ変わるか」を公式ページで確認しておくのが実務的です。

粗大ゴミの手数料はクレジットカードで払えますか?

自治体と申し込み方法しだいです。大阪市はインターネット申込に限りクレジットカード、PayPay、au PAY、d払いに対応します。横浜市はインターネット・チャット申込でクレジットカードとPayPayが使え、電話申込では利用できません。札幌市は2026年1月13日から楽天ペイを追加しました。一方で大阪市の処理手数料券そのものは、現金でのみ購入する扱いになっています。

同じマットレスが、街を変えるだけで700円にも3,000円にもなります。相場という言葉で片づけずに、自分の街の料金表を開くしかないと納得しました。

まとめ

粗大ゴミの料金表は自治体ごとに独立していて、階段の刻みからして揃っていません。今回の5市では、スプリングマットレスが700円から3,000円まで開きました。4市の表で見ても、シングルのスプリング入りマットレスは大阪市700円と名古屋市2,000円で1,300円、自転車は福岡市300円と名古屋市1,000円で700円の差です。名古屋市のように年の途中で額が変わる自治体もあるので、「相場」を探すより、自分の自治体の最新の料金表を開いたほうが早いです。

そのうえで、金額を確定させるのは申込のタイミングです。品目名と寸法を伝えれば、正確な金額が返ってきます。安くしたいなら、持ち込みで半額程度になる自治体があること、対象世帯には減免制度があること、状態がよければリユースで手数料そのものがかからないことを覚えておきたいところです。